Without you

韓国ドラマ"赤と黒(나쁜 남자)"ファンサイト
 나쁜 남자ストーリー紹介

 

 




赤と黒 나쁜 남자  第6話
 


【ネタバレ注意!!】

先をお知りになりたくない皆様はご注意ください。

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【テソンとジェイン 雪の中】

口論をしていたテソンとジェインは、見知らぬ場所に置き去りにされ途方に暮れていた。なぜガラスの仮面が必要なのかと問いかけるジェインに、テソンは知り合いが必要としているため、横取りして困らせたいと正直に答える。通りかかる車もなく、戻る道も見当がつかないテソンは、コヌクに何度も連絡を取るが、コヌクは故意に何度か無視した後、ようやくテソンからの電話を受ける。迎えに来いと大声を張り上るテソンに淡々と返事をしたコヌクだったが、すぐには向かわず、パソコンに向かい協力者と連絡を取る。ヘシングループ全てを復讐対象にしていたコヌクは、テソンの信頼を得るために日本に来たことを協力者に明かす。


【コヌク ガラス工房へ】

ガラス陶芸家の風間龍の工房へ向かったコヌクは、風間の話からジェインがテソンと一緒にいることを知る。風間は焼酎を飲みながら、彼女がほかの男と一緒にいることが気にならないかと問いかけるが、コヌクは表情を変えないまま“構いません”とそっけなく答える。ガラスの仮面の存在意味について風間に問いかけられたコヌクは、“ガラスしか知らない人間は、自分にとって一番大切なものを、ガラスで作るのでは?それが、ガラスの仮面なら・・・誰かの、顔?”と答える。コヌクの言葉を聞きながら、心の奥にしまいこんでいた部分に触れられたような表情で、風間は“そうかもしれないな”とつぶやく。


【ジェインとテソン】

寒さに凍えそうなテソンは、ジェインが風間への贈り物として持ってきた焼酎を飲もうと言い出し、ジェインが拒むと、飲まないなら抱きしめ合うかと騒ぎ立てる。困ったジェインは仕方なしに焼酎をテソンに手渡すが、そこへ一台の車が通りかかる。ジェインが急いで軽トラックに駆け寄る姿を見つめながら、テソンはソニョンとの出会いを思い出していた。初めてソニョンと出会ったのは、日本だった。ぼんやりとソニョンとの思い出に浸るテソンに、ジェインが必死で呼びかけるが、まったく気が付かず、ジェインに手を引かれてようやく我に返る。軽トラックの荷台に乗せてもらった二人を、ひそかにコヌクが見ていた。少し距離を取り車のハンドルを握るコヌクは、肩を寄せ合い荷台に座るジェインとテソンを、複雑な思いで見つめていた。


【コヌク テソンへ電話】

ジェインとテソンが一緒にいることを知りながら、あえて電話を入れるコヌク。

コヌク:どこです?ずいぶん探しました。どこへ行けばいいですか?

テソン:もういいよ。来なくていい。自分で何とかするから

ジェインがテソンと徐々に親しくなることに、コヌクは寂しさを感じていた。

【モネ テラの家へ】

シン夫人と部長の会話から、自分がアメリカ留学に送られることを察したモネは、怒りに満ちた表情でテラの家にやってくる。コヌクと自分を引き離そうとしているのかと興奮するモネを制しながら、旅行に行こうと思っただけだとなだめるテラ。声を張り上げるモネに“興奮しないの”と冷静に対応するテラに、モネは“お姉ちゃんに愛が分かるの?お姉ちゃんが愛のない結婚をしたから、私もそうしなきゃならないの?”とテラの心を傷つける言葉を突きつける。“正直に言って。義兄さんを愛してるの?”と問いかけられ、答えられずにいるテラの前に、夫が帰宅する。絶対にコヌクと結婚してみせると言い残してテラの家を出ていくモネを、テラの夫は見逃さなかった。

【ジェイン温泉へ】

浴衣を身にまとい、携帯電話をのぞきこみながら温泉に向かうジェインの通り道をふさぐコヌク。

ジェイン:あ、コヌク!

コヌク:楽しかったか?

ジェイン:何が?

ジェインの問いかけに答えず、微笑みだけ残してその場を去るコヌクの真意がわからず、“何なのよ・・・”と一人でつぶやくジェイン。

【露天風呂】

露天風呂で足を温めながら、ウォニンと楽しそうに通話するジェインの声に、となりの男性用露天風呂に浸かっていたテソンが耳を傾け、表情を緩める。スーツを着たまま、タオルを片手にテソンのそばについていたコヌクもまた、ジェインの声に気が付いていた。

ジェイン:え?本当?・・・うん、温泉よ。ねぇ、ここ最高よ!羨ましいでしょう?

ウォニン:また自慢だよ・・・そこで暮らしたら?

ジェイン:ははは、妬いてるのね。ねぇ、お姉ちゃんがいないからって、勉強してないでしょ?

ウォニン:当たり前でしょ。どうして聞くの?

ジェイン:奇跡でも起こらないかってね。それじゃ切るよ。携帯の充電切れると困るから。

ジェインが通話を終えると、テソンは口元を緩めながら露天風呂から上がり、コヌクの持つタオルを乱暴に受け取っていく。
 

【モネ 家を出る】

モネが家に戻らず、ホテルにチェックインして滞在していることを知らされたテラが、モネを迎えに行こうとした途端、母に呼び止められる。テラの夫であるパク検事が、父ホン会長に会いに行ったと母に聞かされ、驚きを隠せないテラ。パク検事の両親の事業がうまくいっていないことを理由にお金を工面してほしいと言ってきたことをテラに話したシン夫人は、テラが動揺する姿に、他人でもなく夫婦なのにまったく知らなかったのかと逆に問いかける。
 

【テラ モネのいるホテルへ】

夫との意思疎通がうまくいかず、不満が募るテラは、その怒りをモネにぶつけるかのように、「日本に行く」と言い出すモネから乱暴に財布を奪い取ると、財布の中から小切手とカードを抜き取ってしまう。
 

【コヌク テソンの財布を探す】

無くした財布を探しておくようにと言いつけられたコヌクは、ジェインとテソンが過ごした場所で財布を見つけると、二人のことがしきりに気になり、しばらくの間その場にたたず む。そんなコヌクの姿を、その場を通りかかった風間が見かけて声をかける。風間龍とともに墓地へと向かったコヌクは、風間が墓の前で大切そうに抱えてきた木の箱を開ける様子を見守っていた。ガラスで作られた仮面だった。

コヌク:この人・・・

風間:これをつけたら、彼女の見ていた世の中は見えるだろうか・・・

愛する人を亡くした経験を重ねてきたコヌクは、このガラスで作られた仮面が、風間が愛した女性の顔を象った仮面であることを悟る。そんな二人の前に、一人の男性が姿を見せ、風間の表情が曇る。その場を離れ、二人だけになると、コヌクが風間に問いかける。

コヌク:どなたですか?

風間:(仮面を見つめて)こいつが愛した男だよ・・・。恋をしてる人の目には、自分が愛している人しか見えない。その人の世界には、自分が愛したその人しか存在しないんだ。仮面すら、結局は愛した人だけを見つめてたんだ。

風間の話に耳を傾けながら、コヌクの脳裏にはテソンを愛したソニョンのことがしきりに浮かぶ。

【うどん店 ジェインとテソン】

実母に会うためうどん店に向かったテソンだったが、幼い頃に別れたきりの母親が自分に気が付くはずもなく、また自分から名乗り出る勇気もわかず、涙が込み上げ、耐えられずに店を飛び出す。テソンが風間と約束していると思い込み、ついてきたジェインは、テソンの様子に驚き、後を追っていく。苦しそうなテソンを心配して気遣うジェインを、テソンは突然抱き寄せる。店の外に出てきた母から、姿を隠すためだった。余計な心配をかけるつもりはなかったテソンは、ひと目でいいから母親の姿を見たかったのだ。「ありがとう」とつぶやき、肩を落として歩き出すテソンの後姿を見つめながら、ジェインは彼の抱える心の痛み に触れ、心が揺れ動いていた。
 

【ジェイン 陶芸家風間の工房へ】

改めて風間龍の元をたずねたジェインは、すでにガラスの仮面は他の人の手に渡ってしまったことを知り、肩を落とす。

【クァク班長とイ・ボム ホン家の前】

イ・ボム:ヘシングループの隠し子ホン・テソンについて調べるなら、やっぱりここしかないでしょ!

パンを食べながら張り込みをするクァク・班長とイ・ボムに、警官が職務質問にやってくる。

警官:家の前に変な車がいると通報がありました。身分証をお願いします。

クァク班長はすぐに警察手帳を見せると“仲間だよ、仲間”と困ったように答える。敬礼をして警官が去ると、うんざりした表情を浮かべ“金持ちって奴は・・・”と愚痴るクァク班長。

そんな二人の前に、家を抜け出してきたモネの姿が飛び込んでくる。すかさずモネに駆け寄る二人。兄テソンについて聞かれたモネは、日本の居場所も知らないと淡々と答える。家族のだれも知らないだろうという言葉に、眉をひそめるクァク班長とボム。モネは何か思い立ったような表情で電話を手にすると、コヌクの番号を押す。テソンを乗せて運転中のコヌクの携帯電話が鳴ると、テソンが“出てみろ”と促す。モネの電話にコヌクが答えると、飛び上がるように喜ぶモネ。モネの手元から電話を奪い取り、“ホン・テソンさん?”とコヌクに語りかけるクァク班長。ホン・テソン、と呼び掛けられ、一瞬凍りついたコヌクだったが、 平静を装い、後部座席にいるテソンに携帯電話を手渡す。ソニョンの再捜査を始めたとのクァク班長の言葉に、テソンは“全部俺のせいだろ!”と叫び、乱暴に電話を切ってしまう。

電話を切られて怒るモネに、“その方の連絡先教えてもらえませんか?”と丁寧に尋ねるボム。 

モネ:嫌よ!勝手に切っておいて何なのよ!

ボム:ああ、私が切ったわけじゃありません 班長!

班長:俺が切ったんじゃないよ!

二人の話には耳も貸さず、モネは何度もコヌクの電話を鳴らし続ける。そんなモネの前に母親を乗せた車が到着すると、何事もなかったように明るく母親に語りかけ、モネは家に戻っていく。

 

【コヌクの携帯電話が鳴る】

 刑事との通話を終えたテソンの手元にあるコヌクの携帯電話が再び音を立てると、苛立ったテソンが電話に出る。

マサルやっと出たか、ずいぶんじゃないか・・・

テソン:おまえ誰だよ

車を止めるようテソン指示され、停車した車から降りたコヌクに気づくマサル。

マサル:あれ?お前海に飛び込んだ奴か?

テソン:お前俺にクスリ売った奴だろ・・・何企んでる?お前ら二人、知り合いなのか?

この問いかけに答えず、ひたすら金を要求するマサルに、ふとコヌクに対して疑心を抱くテソン。車を降り、コヌクの方へ近づく。

テソン:おい!お前いつ日本に来た?モネのためにここに来たんだろう?ソウルで何してた?仕事は何してた?

コヌク:それが、どうして気になるんです?

テソン:話してみろよ

コヌク:スタントマン

テソン:スタントマンか・・・泳ぎも上手だろうな。

目をそらすコヌクに、“殺してみろ・・・”と近づいていくテソン。

テソン:海での、お前だろう?海で俺を殺そうとしたの、お前だろう?チャンスをやるから殺してみろよ・・・。何だよ、いざ目の前で殺せと言われたらビビったのか?怖いか?殺してみろって!

黙ったまま、コヌクはテソンを正面からじっと見据えると、テソンに向かって歩き出す。コヌクはテソンを突き飛ばすと、その先にいるマサルに掴みかかる。コヌクを殴り倒したマサルは、テソンに近づき、理由を 知りたいなら金を出せとしつこく要求する。立ち上がったコヌクがもう一度マサルに向かっていき、倒れ込んだマサルを押さえつけると、あえて自分を傷つけるよう仕向ける。マサルが手にした凍りついた雪の欠片が、コヌクの体を傷つけ、 赤い血がにじみ出ると、テソンの顔がみるみる青ざめる。コヌクに怖気づき、マサルが逃げ出した後、テソンはコヌクを心配し“大丈夫か?”と気遣う。

テソン:どうなってる?あいつ、お前に電話してきたぞ。

コヌク:それで、私を疑っているんですか?私に、電話が来ました。前にクスリを買ったことは?また同じ目に遭わせると、金を要求されました。以前関わりあった奴のようですが、ああいった輩には気を付けないと・・・

テソン:昔のことだ・・・。しかもあいつから買ったのはクスリじゃなかった!

“行きましょう”というコヌクに、病院に行かなくてもいいのかとしきりに気遣う様子を見せるテソン。この様子にコヌクはテソンの信頼を得たことを実感する。

 【コヌクとテソン 宿へ】

怪我を負った二人が宿へ戻ると、ロビーでテソンを待っていたジェインがすぐに駆け寄ってくる。コヌクには気づかないまま、テソンを気遣うジェイン。“どこか痛むの?大丈夫”とテソンに手を差し伸べるジェインの姿を見ていたコヌクに、切なさが込み上げてくる。

【ジェイン テソンの部屋で】

テソンを彼の部屋まで連れてきたジェインは、テソンが眠ってしまうと、部屋にガラスの仮面が置いてあることに気が付く。そんなジェインの携帯電話が鳴り、テソンを起こさないよう静かに電話に答えるジェイン。シン夫人からの電話だった。ガラスの仮面が他の人の手に渡ってしまったことを言えず、取り繕うジェインだったが、シン夫人はジェインが持って帰ってくると信じて声を弾ませる。母が日本にいるジェインと通話していることに気づいたモネが、突然電話を奪い、ジェインに語りかけてくる。モネとの話の中から、今目の前にいる男性が、モネの兄であり、シン夫人の息子であるホン・テソンであることを悟ったジェイン。突然ジェインの胸に、コヌクに対する怒りが込み上げてくる。コヌクの部屋をノックし、返事もかえってこないことに苛立ちながらドアを開け部屋に入り込むジェイン。コヌクはマサルに傷つけられた腹部の怪我に包帯を巻きつけていたが、慌ててシャツ に袖を通す。

ジェイン:ちょっと話そう。どうして電話に出ないの?ここまで来ちゃったわ。

コヌク:車に忘れたんだ。 

ジェイン:どうして黙ってたの?

コヌク:何を?

ジェイン:ずっと気がつかないと思った?もしかしてあなた、私があの人に出会うのが嫌だったの?嫌なの?

コヌク:いいや

ジェイン:それならどうして黙ってたの?

コヌク:言っただろう。あいつが自分で「ホン・テソン」だと

ジェイン:あなたが私にあの人がモネのお兄さんだって、話すべきじゃない?

コヌク:それが重要か?突然ホン・テソンが特別に見えるんだな。そうだろ?財閥の息子だから、突然輝いて見えるのか?(立ったまま問い詰めるジェインを見上げながら)惚れたのか?

ジェイン:そんな風に見ないで。そうよ、お金持ちが羨ましいわ。好きな美術品が欲しいからって何億も出したり、自分の美術館まで持って、優雅に暮ら して・・・そんな人生が羨ましいわ。私、あの家に独身の隠し子がいることを知ったの。どんな人が気になったわ。好奇心よ。

コヌク:好奇心が度を超えてるね・・・。俺をあいつと錯覚したこと、忘れたのか?

ジェイン:まさかあなた、そのこと話したの?話したのかって聞いてるでしょ!

ジェインが怒りに任せて叫んだ瞬間、冬の夜空を花火が彩る。 

ジェイン:花火か・・・日本で何度も花火を見たわ。あの人に、何も言わないよね?言わないでくれたら嬉しいわ・・・
 

【ジェイン 日本を経つ日】

宿を出る準備を終えたジェインとすれ違うコヌクだったが、目線もあわさずに通り過ぎてしまう。

ジェイン:コヌク!私帰るわ。

ジェインに背を向けたまま“そうか”と答えるコヌクに、“韓国に戻るわよね”と問いかけるジェイン。この言葉に振り返るコヌク。

コヌク:誰が?俺か?それともあいつ?

ジェイン:ねぇ、そんな言い方やめてって言ったでしょ?

ジェインはコヌクが手にするスーツに目線を移す。

コヌク:ホン・テソンのもの。

ジェイン:どうしてあなたが持ってるの?

コヌク:ホン・テソンの使いさ

ジェイン:使い?スタントマンは?

コヌク:やめたよ。行かないと・・・

歩き出すコヌクをもう一度呼び止めるジェイン。

コヌク:何だ?話でもあるのか?

ジェイン:・・・ううん

コヌク:じゃあな

コヌクが冷たい態度を取る理由が分かっていても、ジェインはコヌクのことも気になって仕方がなかった。

その頃テソンはソニョンのことを弔う意味で、素直に刑事に全てを決心していた。 そしてコヌクは、ガラス陶芸家風間龍の工房で、次の作品の出来上がりを待っていた・・・。

 

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