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天国の階段 韓国版第2話「テファの恋」
 

テファ : 俺にそんなふうに笑ってくれた人も お前が初めてだ!

나 한테 그렇게 웃어준 사람도

 ナハンテ クロッケ ウッソジュンサラムド

니가 처음이야 !

 ニガ チョウミヤ!
 

【人称代名詞】
한테 【助】 〜に
그렇게=그렇다【形】+게そのように
웃다 【動】 笑う
주다+은 〜してくれる+現在連体形
사람 【名】
【助】 〜も
【人称代名詞】 「お前」너の口語体
【助】 〜が
처음 【形】 初めて
이야 〜だよ(肯定的に断定する意味を持つ)


テファがチョンソに告白したときの一言。
この言葉の前に誕生日にわかめスープを食べたのも初めてだ、というセリフも。
(韓国では誕生日にわかめスープを食べる習慣があります)
 

  


ソンジュは米国留学の出発日、空港でチャン理事とともにチョンソを待っていた。その頃、ソンジュの元へ向かおうと準備していたチョンソは、ユリに衣裳部屋に閉じ込められてしまっていた。ユリは何事もなかったかのようにミラと共に空港へ向かう。チョンソの姿が見えないことで表情が曇ったままのソンジュに、ユリとミラは知らないふりをして取り繕う。ソンジュがチョンソのいるはずの家に電話をかけるが、閉じ込められたチョンソは電話すら受けることができない。

涙を流しながら、あきらめたようにカセットテープに録音されたソンジュの声を聞くチョンソ 。

−ハン・ジョンソ、そう、そんなふうに笑うんだよ。 ハン・ジョンソ驚いたかい?今君の部屋に来て録音してる。こうでもしないと言えないんだ...僕、だから...君のことが大好きだよ。ただ好きという のではなくて...なんと言えばいいんだろう、まだ子供で良く分からないけれど、僕が今君に抱いている感情は“愛”じゃないかな...ああ、難しいや。君がどう感じるか良く分からないけれど、ハン・ジョンソ、君がどう感じているか 、今度答えを聞かせてくれ。

チョンソがカセットテープを抱きしめたままうずくまっていると、テファが家へ戻ってくる。衣裳部屋にユリのヘアクリップがかけてあるのを見つけ 、テファがクリップをはずすと、ドアが開きチョンソが飛び出してくる(Ave Maria)。

空港の出国ゲートでは、ソンジュがチョンソの姿を探し求めていた。チャン理事に促されソンジュは仕方なく搭乗ゲートへ向かう。ゲートのドアが閉まり、ミラとユリもその場を離れる と、ようやくチョンソが空港へと駆け込んでくる。すでにソンジュの姿は見えずに、搭乗口のドアを見つめて涙を流すチョンソだった。チョンソを見つけて後をおってきたユリもソンジュがすでに搭乗したと知り安心し、引き返そうとすると、出国ゲートのドアが開き、ソンジュが笑顔でチョンソの前へ歩み寄る。(보고 싶다/ポゴシ

テープを取り出すチョンソ は、ソンジュの心の言葉が録音されたテープを取り出し、自分の答えを話しはじめる。

−オッパ、私もオッパを愛してる...

自分の声を録音したテープををカセットから取り出し、ソンジュに持っていってと手渡すチョンソ。

−ご飯ちゃんと食べて、病気をしないで。手紙を書いて。

ソンジュはチョンソの手をとると、その手にネックレスをそっとのせる。お互いの心を分け合うかのようにネックレスをかけ合い、手を振り別れる二人の頬には涙がとめどなく流れていた 。

その頃、テファはチョンソの部屋でクリムトの画集に見入っていると、ちょうどチョンソが戻って くる。テファは慌てて部屋をでるが、チョンソはテファの絵画への興味に気づき、亡くなった母からもらった画集をテファに渡しにいく。しかしテファはチョンソに心を開かず、受け取ろうとしない。チョンソに絵をほめられると、怒ったようにその絵をまるめてしまう。 褒められたことや自分に関心を向けられた経験のないテファは、チョンソの態度にためらっていた。

ソンジュの不在中もミラはユリだけを偏愛し、上品な服、ゴルフ教室など、大きな期待をかけて育てるが、チョンソには冷たい態度で接し続ける。

チョンソはソンジュからの手紙が届かないことを不思議に思っていたが、ユリが全て開封していたことに気がつく。

−あなただったのね。返して。ソンジュオッパの手紙、全部返して!

ユリはチョンソから手紙を奪い、あんたが嫌い、とソンジュからの手紙をくしゃくしゃにしてしまい 、それをテファへと投げる。テファは手紙を紙ヒコーキにして外へと飛ばしてしまい、チョンソが外へ出て探しても手紙は見つからない。夜、ベッドに入ったチョンソがソンジュを思 い、涙を流していると、ちょうどソンジュからの電話が入る。電話を取り次いだミラは、チョンソがソンジュと話している間中、 チョンソを睨み続けていたため、ソンジュに本心が話せないチョンソはソンジュに心配をかけないよう無理をして明るい声で答える。

テファに誕生日の贈り物のスニーカーを届けにやってきたピルス。そこへミラとユリが帰宅し、きれいになったユリに驚き、対照的なテファを見て テファにもスニーカーくらい買ってやったらどうだ、とミラをせめる。もう来ないで、とミラに追い返されるピルス。家に入ったテファが冷蔵庫の牛乳を パックから直接飲む姿をみて、“父親にそっくりね”と腹を立てるミラは、テファにもうピルスをここへ呼ぶなといい、父親のことを悪く言われたテファはミラに反発する。出て行きなさいというミラに 、出て行かないぞ!とうテファ。ミラに髪をつかまれもみ合いになり、 ミラがよろけた瞬間、高価な壷を割ってしまう。そこへ2階からチョンソが降りてくる。手伝いなさい、というミラと割れたものを集めているとハン教授が帰宅し、ミラは“チョンソが割ってしまったの。怒らないで”と話す。あきれたようにチョンソを見るハン教授に何もいえないチョンソ。階段を上りかけたテファ はミラの言葉に振り返る。

−おじさん、俺が割りました。チョンソじゃなくて、俺が割ったんですよ。

テファがチョンソをかばったことで腹を立てたミラは薄着で寝ていたテファを引きずり出し、衣裳部屋へ閉じ込め暖房を切ってしまう。震えながら衣装で身を包むテファ は、翌朝まで1人真っ暗な部屋で過ごす事になる。

テファの誕生日の朝、朝食にわかめスープを用意したチョンソ。テファ の姿が見えないことに気がついたハン教授にミラは、テファはもう出かけたと嘘をつく。ハン教授に“学校の帰り、遊園地に行っておいで”と声をかけられたユリは、喜んで返事をするが、 ユリとの行動に躊躇したチョンソは約束があるからと遊園地には行かないことにする。ハン教授が出かけた途端、ユリは試験の日の朝食にわかめスープを作るなんて、とチョンソに怒 りをぶつけるばかりで、全くテファの誕生日を思い出さない(わかめスープについては日本語版第2話解説参照) 。

学校が終わり、ユリが級友と遊園地で楽しむ間、チョンソは震えるテファの元へ食事を運ぶ。

−食べてみて、わかめスープ 、私も初めて作ったからおいしいかどうかわからないけど...

チョンソがスプーンを手渡すがテファは投げ捨ててしまう。チョンソは微笑を絶やさず、用意していたプレゼントのマフラーをテファの襟に巻くと、“かっこいい”とテファに声をかけ、勇気付ける。

−私、部屋を出るから気にしないで食べてね。オッパ、お誕生日おめでとう。

チョンソが部屋を出ると 、初めて自分に向けられた温かい愛情に涙を流しながら、テファは温かいわかめスープを食べ始める。

誕生日の夜をきっかけに、テファは急速にチョンソに惹かれ始める。雨の中、2本の傘を持ちチョンソを待つテファの前にユリが現れると、持っていた傘のうち1本を手渡す。その後 姿を見せたチョンソに傘を開いて渡し、一緒に入って帰ろうというチョンソを置いて、うれしそうに雨の中を走り出す。その夜、チョンソは高熱で倒れてしまい、居合わせたテファ がチョンソを背負い慌てて病院へと走る。病院での手当てを終えてテファの背中に負ぶってもらう家路、チョンソはソンジュを思い出す。

チョンソ:オッパの背中、とっても暖かいね。大好き...

ソンジュを思い出しているとは知らないテファは チョンソが自分を好きだと言ってくれたと思い込み、嬉しそうに駆け出す。テファとチョンソは心を開き合い、徐々に距離を近づける。ある日、テファは洗濯物を干すチョンソをスケッチしていた。出来上がった絵を紙ヒコーキにしてとばし、楽しそうに拾うチョンソを幸せそうに見つめる。チョンソが庭で紙ヒコーキを拾っていると、木陰にある紙ヒコーキを見つける。開いてみるとそれはソンジュからの手紙だった 。初めてソンジュからの手紙を読むことができたチョンソは、嬉しさと寂しさが同時に押し寄せ、涙が溢れ出す。

テファはチョンソヘの想いが抑えきれず、ベランダを乗り越えソンジュからの手紙を読むチョンソの元へ向かうと、いきなりチョンソを抱きしめる。

−お前...俺のこと好きか、嫌いか?

−え?当然好きよ、お兄ちゃんだもん。

−そんなんじゃない。男としてだ。答えろよ、好きか、嫌いか!

チョンソはテファの手を振り払う。戸惑うチョンソにテファは写生大会の案内をチョンソへ渡し、お前が来なければ絵は描かない、来てくれたら俺のこと好きだってことだ 、と一方的に想いを押し付ける。

写生大会の日、会場でチョンソを待つテファ。チョンソは迷いながらもテファの絵の具を 手に会場へ行く決心をする。チョンソを待つテファが両手でキャンパスを作り、チョンソの到着を待っていると、絵の具を持って駆け足でやってくるチョンソ。 幸せそうに筆を運ぶテファは、絵の中にチョンソを描く。受賞したらプレゼントをあげるね、というチョンソに、もうプレゼントならもらった 、お前が俺のこと好きだろう?と照れ笑いを浮かべる。チョンソへの想いが募るテファは、夜になるとまたベランダを乗り越え 、チョンソの部屋に勝手に入り込む。テファに抱きしめられて嫌がるチョンソ。

−どうしてだよ?俺のこと好きなんだろ?好きか、嫌いか!それだけ答えろ。お前が好きにさせたんだ。

−私がいつ?

−俺...誕生日だからってわかめスープ作ってくれたのは、お前が初めてだ。誕生日にわかめスープを食べることすら知らなかった。誕生日のプレゼントも初めてもらった...俺にそんなふうに笑ってくれたのも...俺の描いた絵を褒めてくれた人も...お前が初めてだ。俺、お前が好きだ。チョンソ、お前がそうさせたんだよ。責任取れよ!

無理やりチョンソを抱きしめようとするテファの手を 、チョンソが振り解こうとすると、ユリの声が聞こえる。妹の声を聞いて慌てたテファは思わず2階のベランダから飛び降り、足を骨折してしまう。

テファは骨折した足のギブスに「ハン・ジョンソ、俺のこと好きか、嫌いか!」と書いて 、困惑するチョンソにつきまとう。チョンソの学校にまで現れてスケッチブックに同じ言葉を書いてチョンソに見せる テファ、級友たちとユリも様子を見て笑い出す。

事情を知ったユリは、夜、チョンソがソンジュ宛てに書いている手紙を覗き込み「お兄ちゃんに何したの?」とテファとの仲をからか い始める。ソンジュさんが知ったらどうかしらというユリに「やめて」というチョンソ。それでもユリはチョンソを罵り続け、耐え切れなくなったチョンソはついにユリの頬をたたいてしまう。二人はつかみ合ってベッドに倒れこみ激しいけんかになる。異変に気がつきハン教授とミラがやってくるとユリは泣き出し、お姉さんがひどいことを したといつものように演技をする。ミラもまた、まずチョンソを心配する素振りをみせるが、二人の思惑を知るチョンソは、ミラを毅然とにらみつけその手を振り払う(AveMaria