・監督推薦名場面
葦原の決闘
テギルとテハが初めてかち合う、初めて面と向かうことになるこの葦原での場面が、恐らく視聴者の皆様にとっても、どんな方でも真っ先に思い浮かぶ「チュノ」の名場面だと思います。撮影しながら、私たち皆が、撮影している最中にまず私たちが一番驚かされました。すごくカッコよかったから。実は私はこの部分に対してアクション演出をメインコンセプトとして高速撮影を設定し、高速撮影を本格的に初動した初めての場面でした。ですが、このアクションの高速撮影による非常に微細な葦原での動きと、風と、そんな雰囲気がとても微妙で、優雅な雰囲気を作り出す状況の中で、そこにチャン・ヒョクとオ・ジホ二人の俳優に、初めて正面から向かい合う緊張感をより高めつつ疾走する俳優たちの演技力があったので、ただじっとしていても、互いを見て立って向き合うカットひとつだけでも、魅力的ですね。そして本格的なアクションに入って、二人の俳優たちがかもし出すエネルギーというものは、編集しながら、本当にどの場面もカットすることができないほどでしたし、編集では本当に多くのスタッフが悩みました。最高の名場面です。
1対1のアクションはここだけではなく、「チュノ」で最も迫真感に満ちた場面の1つは、テギルとテハとファン・チョルンが、1対1対1で決闘することになるイム・ヨンホの家でのアクションシーンです。テハとチョルンとが戦うことになるその瞬間に、刀を抜き、テハに向かって笠を投げる部分の高速撮影から始めて、テギルが現れて1対1対1で戦い、周囲を移動していく映像を撮り、その次に市場通りで、ヘウォンが追われるその市場でテハとへウォンを救い二人を追うテギルと、テギルが投げた短刀でヘウォンが怪我を負い、それを見つめるテギルの驚いた表情と、その後チョルンに背後を斬られるまで、その連結されたシークエンスは長い時間緊張感が張り詰めていて、緊張が続く意味では最も良く出来たシークエンスだったと思います。
他のアクションシーンの場合は、武術監督と撮影監督の功が大きいですね。アクションシーンではない場面の中で、自分で言うのも何ですが“あ〜、本当に上手く撮れた〜”(笑)と、そのお気に入りの面が、テハが怪我を負ったヘウォンを負ぶい竹林の中を歩くとき、一方では街の通りでテギルが酒に酔ったソルファを負ぶい歩く場面が共存する部分があります。それで元々台本には、ヘウォンが持っていたテギルとの思い出の中の石を落とす場面が出てきます。そこへソルファが持っているヘグムを落とすのを追加して、この4人の愛の感情がどのように変化していくのかと、そんな未来に対する複線をもたせて、そんな思いで編集しましたが、この場面も私が思い描いていたよりずっと雰囲気が良かったですね。それで、は〜、私も恋愛ドラマがこの程度はできるのかと(笑)。本人たちも気がつかないうちに、密かに、偶然のような…文学的な表現といいますが、そんなものを感じられる場面です。
チェジュ島でチョルンとテハが決闘し、その後テハがチョルンを助けた後、待っていたヘウォンと再会し、そこで初めてのキスをしますが、チェジュ島の絶壁と海を背景にした初めてのキスのシーンが、私は本当に美しく生きていたと思います。そして一方では、離れていくオンニョンの幻想を見ながら、テギルが切望を感じて一粒の涙を流します。その全体的なアクションと感情の、全体シークエンスの連結が、本当にカッコイイと思いました。チェジュ島での風景などが本当に綺麗に表現できました。
チョン・ソンイル作家ともこんなお話をしましたが、多くの俳優たちの名演技たちが様々な箇所に存在して、編集しながらどの場面1つとっても名場面だと言える場面が本当に多くあります。
そんな中からあえて何箇所かあげるのが非常に難しいことなのですが、「チュノ」での名場面をお話しするとき、絶対にはずすことができないのが、恐らく23話、24話のエンディングシークエンスたちだと思います。23話でのエンディング部でのそれぞれ場面は、全体的に全ての人物が話を完結させながら見せる、それぞれの最高の感情の瞬間で、死を迎えるとか、でなければ、新しい希望に再び向かうとか、初めて自分の限界に気がついて、そんな限界を持つ存在が人間だということを見せたエンディングシークエンスが、24話では短い時間の中で多くの人物を完結させ、話を締めくくるその全ての過程が、素晴らしい名場面だと考えています。ですから23話と24話は、私が見ても、何度見ても、私も涙が出ます。本当に素晴らしい演技者の皆さんのお陰であり、良い脚本を書いてくださった作家のお陰でもあり、それで最高の名場面になったのではないかと思います。
・作家が選ぶ名場面(ご本人の登場はありません。画面映し出される文字を訳します)
〜テギルが石を暖める場面〜
彼があるいは我々が、生きていく、生きていくことのできるもうひとつの理由。
〜ハンソム、愛を告白する場面〜
朴訥でぶっきらぼうだが、
飾ることのない真実感が
より胸に深く染み入り
最高のプロポーズではないだろうか
〜チョン・ジホが部下を弔う場面〜
“恩は返さなくても、仇は必ず討つのがチョン・ジホだ!”
良くない言葉だから流行しないようにと思った。
だが“チョン・ジホ”の理気に良く合い、流行してしまった言葉。
結局誰もが胸の奥にじっと押さえ込むように生きているあらゆる気持ちを、
チョン・ジホの言葉を借りて表現したかったのではなかっただろうかと思う。
〜オッポク チョボクとの別れ〜
“俺たちこのまま逃げて二人で暮らそうか?”
〜チョルン〜
“一体ここまでする理由は何だ?”
〜テギル〜
“変えてくれると言ったんだ!このクソみたいな世の中を!”
〜チョボク〜
“ウンシル あの太陽が誰のものか分かる?”
“誰のもの?”
“私たちのもの”
“なぜ”
“なぜなら、私たち、一度も手に入れたことがないから”
“それでも”希望はある。
・俳優たちが選ぶそれぞれの名場面
Q.テギルとして最も愛着を持つ場面
今日(最終話)の撮影分です。最後にテギルがソルファに初めて心を開く場面がありますが、その場面が心に残っています。
Q.チュノで最も記憶に残る場面
雑草(民衆)の話ですよね。「チュノ」という作品自体が民衆を素材として描かれた作品のため、様々な場面のうちオッポクが宮中に入った場面、そして捕らえられたオッポクを第三者の立場から映し出すような客観的な描き方となっていて、それがとても印象深かったです。
Q.テハとして最も愛着を持つ場面
8ヶ月の間撮影したので、たくさんありますが、個人的にはやはり、テハが戦場から戻り、妻と子供を失ったとき、あの場面は私にとってソン・テハが自分の一部となった場面だと記憶に残っていますし、テギルとの場面の中ではやはり葦原で戦ったアクションシーンです。そして今(終盤)の葦原。場所は同じですが、あの時は敵であり、今は友であり笑い合える余裕もあるこの場面が私にとっての名場面です。
Q.ヘウォンとして最も愛着のある場面
テギルを市場で見かける場面がありますが、そのときと、私が炊事場でテギルとの思い出を回想する場面があるのですが、そのときは両班として、同じ空間、炊事場という場所でテギルを想う場面がありますが、そこが気に入っています。
Q.チェ将軍として最も愛着のある場面
私の思い出す場面は、ワンソンを助けるために疾走し、ファン・チョルンと戦った時、戦いの途中でワンソンを見つけるのですが、この場面が一番良かったと思います。こうして申し上げると、ご覧になられている方は少し残念に思うかもしれません。本当のところご覧の皆さんは、沐浴シーンが気に入っていらっしゃるのではないかなと…(笑)。あの場面が一番カッコイイですかね。今日は忘れていました…ハハハ
Q.ワンソンにとって最も愛着のある場面
今は全部過ぎ去っていますが、視聴者の皆さんが一番楽しんでくださった場面は、ヨプチョン(金銅で作った昔の通過)キスだったかな?実はヨプチョンキスを意図したシーンではなく、ヨプチョンを口にくわえて遊んだような場面なのですが、視聴者の皆さんが“ヨプチョンキスだ!”と。“キャンディ キス(from
ドラマ「アイリス」)”の名残のようなものだと思いますが、これが個人的に気分が良かったですね。ファン・チョルンとのアクションシーン。とても苦労しました。苦労しましたが、初めてワンソンが戦いました。視聴者の皆さんがこんなことを言われたそうです。“なぜワンソンは毎日遊んで横になってばかりいるのかと。刀を持っているのに使ったことがない”と。ここではふんだんに刀を使ったので、“ああ、私もこれだけ刀を使えるんだな”と思ったことが記憶に残っています。
Q チュノで最も記憶に残る場面
すごく多いですよ!アクションシーンはもちろん、序盤テハが清国の兵士と戦う場面で、映画「300(スリーハンドレッド)」と比較される場面の撮影技術といい全てが素晴らしかったです。個人的にはヒョギ兄さん。チャン・ヒョクさん、テギルが一人でご飯を食べながら、チェ将軍とワンソンの不在を嘆きながら卵を食べ、嗚咽する場面があるのですが、家で放送を見ながら泣きました。とても悲しくて。テギルの心が伝わってきて、ここが気に入っています。
Q.ソルファとして最も愛着のあるシーン
たくさんありますが、馬を売り払って(笑)酒場で気分良く歌う場面が思い出に残っていますし、それとワンソン兄さんにオッコルムをほどいてあげるとからかう場面が個人的に楽しかったです。
Q チョルンとして最も愛着のある場面
序盤にソニョン(チョルンの妻)と向き合う場面“何を言っているのか分からない”という場面と、チェジュ島でハンソムとのアクションと、ハンソムとテハとの戦いもすごく好きですし、後はワンソンの背後に近づく場面はファン・チョルンが生きていたと思います。自分で見て“おお〜、カッコイイな”なんて感じたりしました。私がアクションを苦労した分だけしっかりと表現できていたようで、アクションシーンの躍動感が気に入っています。
Q.ソニョンとして最も愛着のある場面
夫チョルンが怪我を負って横たわっているのに、私の父(イ・ギョンシク)が夫を揺らしながら“チェジュのことはどうなった”と。私が体で止めて泣く場面が一番記憶に残っています。あとは寒さのために記憶に残る場面もあったり、ソニョンの感情を初めて表した場面だと思います。
Q.オッポクとして最も愛着のある場面
名場面は、どう考えてもチョボクとの涙のキスシーンではないかと思います。理由は、多くの場面がありますが、オッポクとチョボクが愛を確認しあいながら、その愛をかなえることができなくて、別れるしかない現実が、非常に胸が痛いので、この場面がとても意味のある場面ではないかと思っています。