茶母 韓国版第10話 あらすじ
ファンボ・ユン(イ・ソジン):もうこれ以上 私のために生きるな이제 더이상 나를 위해 살지 마라...
イジェ トーイサン ナルル ウィヘ サルジマラ
ナニとの結婚を受け入れ、チェオクを手放す決意をしたユンの一言
“助けると思ってはならん 殺せ殺せ と思うのだ”
スウォルの言葉を胸にユンはチェオクへ全身全霊の気を込めて術をかける。ユンが送った気により、奇跡的に命が助かり横たわるチェオク 。ユンは命を取り戻したチェオクを見つめながら安心したように微笑んでいた。
「盗捕軍がもうすぐ来る
山をおりよう
チャン・ソンベク 山をおりろ チャン・ソンベク...」
思いがけないチェオクのうわごとに大きな衝撃を受けるユン。
「私でなくてもいい...私でなくてもいいんだ...チャン・ソンベクだけはだめだ!」
チェオクの心にソンベクが居る事を知り激しく動揺したユンはチェオクをスウォルに託し、一人山を降りていくのだった。
左捕盗庁ではセウクがカマ村での事件について、何故事前に話が漏れたのかをウォネとチュワンに問いかけていた。あの夜、チュワンの到着をセウクに知らせに来たペ 武官に疑いを持つ3人。ペ武官を呼び出した3人は早速当日のことを問い詰める。突然セウクに剣を突きつけたペ武官、そこへ現れたユンの助けにより、セウクは一命を取り留めるが、ペ 武官は一瞬の隙を見て自害してしまう。
「何をしに来た 帰れ」
セウクはチェオクのために職務を放り出したユンを簡単には受け入れなかった。ユンはセウクへ許しを請うため、夜通し外に座り込んでいた。許しが得られぬまま朝を迎えた頃、ナニが ファンボ・ユンへの許しを請うため現れる。
「チェオクが命よりも愛しているのはファンボ様です。
従事官様もあの子を命より大切にするはずです。
チェオクは従事官様を愛する気持ちが彼の足かせになるのを望まず
彼をそれを分かっているからこそ、本心を見せぬのです」
このように話す娘のナニの様子に、知っていながら何故...とセウクは悲しそうな表情でナニを見つめた。そして自分がどれだけナニを 想っているか分かっているのか、とナニを諭す。そんなセウクの言葉にも、自分の心だけは偽れないと答えるナニだった。怒りの収まらぬセウクだったが、ナニのファンボ・ユンを想う強い気持ちに胸を痛め、ユンへと自分の決意を伝える。チェオクのもとに戻るか、捕盗庁に残るかと選択を迫られたユンは、セウクの元で国のために仕えることを決意する。チェオクを他の役所に移し、この件が解決したらナニとの結婚をすることを条件に、ユンは復職することになる。
スウォルの元で徐々に回復してきたチェオクだったが、その表情は哀しさに満ちていた。ソンベクを捕らえねば、とスウォルに強い意思を伝えるチェオク。スウォルはそんなチェオクに温かい言葉をかける 。
「ユンにはお前は山とは縁がないと言っておいたが
ここに身を寄せてはどうだ
仇だとしても血を見るような縁とは限らん」
それでも行かせて欲しいと話すチェオクに、スウォルはチェオクの身体が子供を産むことができない身になってしまったことを話す。両親の位牌がまつられている普賢寺という寺に寄ってみなさいという言葉にチェオクは都へ向かう途中、寺へ と立ちよる。
1人の男が祀っていったという位牌を手に 、チェオクは泣き崩れた。ちょうどその頃、ソンベクとスミョンがカマ村の民たちを祀るために寺へとやってくる。位牌を胸に泣き崩れる女性の姿を見つめながらソンベクは住職の元へ挨拶に向かう。ソンベクが祀った両親の位牌を訪ねてきた女性がいたと聞き、もしや先ほどの女性がチェヒでは、とたまらず走り出すソンベク。だがすでに女性は去った後だった。
「チェヒ!チェヒ!チェヒ!」
生き別れた妹とすれ違ってしまったソンベクは落胆し、涙を流す。その様子をスミョンはそっと見守っていた。
左捕盗庁ではウォネとチュワンがこの事件がただの盗賊の一味の仕業ではないことに気がつき、セウクを問い詰める。軍籍までも消してしまう逆賊たちの企みに、国王に助けを求めるべきだとセウクに伝えるユンだった。
ナニは自らファンボ・ユンへ結婚を申し込み、チェオクの気持ちは分かっていること、自分の気持ちを偽るのは辛いと正直な気持ちを伝える。自分はお嬢様にふさわしくないと戸惑うユン。ちょうどその場へ山から戻ったチェオクが現れる。
一方、アン録事にチェオクが生きていることを知らされたピョンテクはそれまで食事も喉を通らなかったのが嘘のように、チェオクの前へ清清しい笑顔でやってくる。ピョンテクはチェオクなしでは生きられない、結婚して仕事を辞めて、子供を持って幸せに暮らそうとまっすぐにチェオクを見つめ求婚する。「お前にそっくりな娘が欲しいよ 」というピョンテクの優しさに、そして自分の身に起こったことの切なさに、ソンベクを斬ることが出来ない自分に...様々な想いで胸が張り裂けそうになるチェオクはピョンテクに返事もできずにその場を去り、一人部屋に戻り涙を流すのだった。
1人涙に暮れるチェオクの元へユンがやってくる。
「私がお前を思う心は お嬢様の話の通りだ」
こう話し始めるユンの言葉を遮り、あくまでも自分にとっての従事官様は家族のような方であると涙をこらえながら伝えるチェオクだった。
「私はお前の親でも兄でもありたくない
私はお前を大切に思う男に過ぎない」
ユンのどんな言葉にも応えようとしないチェオクの様子に、ユンはチェオクの役所を移すようセウクに言われていることを話す。去る前にソンベクを自らの手で捕らえたいと譲らないチェオクの様子に、とうとうユンはチェオクへの想いを断ち切る決意をする。「もうこれ以上私のために生きるな
私はお嬢様と結婚する」
左捕盗庁を去るチェオクを遠くから見つめるユン。チュワンとウォネもチェオクが去ったことに胸を痛めていたが、ウォネは「いつかこんな日がくると思っていた」と話すのだった。
セウクとユン に呼び出されたピョンテクは、チェオクが自分の所属する武備司へ配属となったことを知り、喜びを隠し切れない。ピョンテクは軍籍を見たことがあるかと尋ねられるが、本当のことを話そうとはしなかった。軍籍を見てはいけないと知りながらこっそりと読んでいたため、罪に問われるのを恐れなかなか口を開かない。セウクとユンの話から、このことが事件の重要な鍵を握ること、そしてチェオクの死活もかかわる問題と聞かされピョンテクの表情は一変する。
ピョンテクの見た軍籍記録の話から、様々な情報を元にセウクとユンは謀反の一味と通じている疑いがあるチャン武官をセウクの傍に置き、様子を監視することになる。そんなセウクの動きに不安を感じたタルピョンらはピルジュンに訴えるが、このような機会を持つことがそもそもの間違いであり、二度と呼ぶなと厳しい言葉を返すのだった。
ある夜、部屋にやってきた上官のソウォンに襲われそうになったチェオクは、そのまま役所を飛び出してしまう。ある決意を胸にナニの元へ現れたチェオクは、ユンと幸せになって欲しいとナニに顔は見せずに話してその場を去っていく。
「お2人が結ばれることを願っていました。
賤しい私が従事官様に心を寄せるはずがありません。
尊敬し家族のように思っていた方です。
私を温かく面倒見てくださったご恩は一生忘れません。
どうか従事官様とお幸せに」
チェオクが向かったのはチュクチ夫妻が新たに生活を始めた場所だった。チェオクとの再会に喜ぶ二人だったが、チェオクの突然の申し出にチュクチは戸惑いを隠しきれない。ソンベクを捕らえるまで、一緒におびき寄せるために協力して欲しいと頭を下げるチェオクにたまらず部屋を飛び出すチュクチ。そこへチュクチの妻がやってくる。
「この間まで私達は人間以下だった、家畜のように生きるしかなかった。
なのに、私達子供ができたのよ。これが一ヶ月前だったらどうしていた?
もうあなたも父親になれるのよ。一生かかっても返せない恩よ。誰のお陰だと思う?
だから行ってきて」
この言葉に心を決めたチュクチはチェオクが用意した武官の服装に着替え、2人はその場を後にする。2人はセウクの手紙と偽り ファンドの役所へと向かい、軍を要求するが...。