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茶母
 韓国版第11話 あらすじ


ソンベク(キム・ミンジュン):民のための天ではないなら 天をも斬る!

백성의 하늘이 아니라면 하늘도 벨 것이다.
ペクソンエ ハヌリ アニラミョン ハヌルド ペルコッシダ


ユンとソンベク1対1の対決、互いの“恨(ハン)”をこめた剣をぶつけ合う


ソンベクを誘い出すためのチェオクの作戦は、チュクチを始めとする兵士らと盗賊を装い民を脅し、ソンベクの妹を名乗ることだった。ソンベクは必ず現れると考えたチェオクの策略はすぐさまセウク へと伝えられる。手紙を出した覚えの無いセウクは誰の仕業だと声を荒げる。ユンは姿を消したチェオクが盗賊を装いチャンソンベクを捉えようとしていることに気付き、ウォネら軍を従え現地へと急ぐ。ソンベクさえ捕まえれば一気に形成は逆転すると睨んだのだ。

ソンベクは妹を騙る盗賊が村人を脅していると耳にし、すぐに仲間達とともに盗賊が現れたという場所へと馬を走らせる。その場に姿を現したのはチェオクだった。盗賊を装った軍の者達、そしてチュクチも 現れるとカッチュルやトクスらは驚きを隠せない。

ソンベクの元へ歩み寄るチェオクに「剣を捨てろ 」と告げるソンベク。だが、チェオクの意思は変わらなかった。二人はにらみ合い、とうとうチェオクは剣を手に取る。

「剣を向け合うのはよそうといったはずだ
剣をおさめろ お前は斬りたくない」

ソンベクは剣を捨てるように穏やかに話すが、チェオクはいきなりソンベクの頬を斬りつけ、ソンベクもチェオクと剣を向け合う決意を固める。そのとき、その場へウォネらを伴ったユンが現れる。

「貴様がチャン・ソンベクか?」

「漢城 
左捕盗庁従事官ファンボ・ユンだ」

「朝鮮中に敵無しというあの
従事官ですな」

ソンベクのこの言葉にチェオクが命を救われたあの日を思い出すユンとチェオク。実はあの夜チェオクを助けたのはこのソンベクだったことに気が付く2人。この国の民の恨(ハン)がこもった剣だと切り出すソンベクに、ユンもまた数百人の兵の命は、民の息子のはずだ、剣を捨てろと切り返す。

「チョン・ホンドゥ、チョ・チオ、数百の兵士の命...
私の剣がその民の苦しみを代弁する
今すぐ貴様の首は切らんが ここが貴様の白剣の墓場となるはずだ」

誰も手をだすな、と言うユンとソンベク、1対1の対決が始まる。しかし兵が撃った銃弾がソンベクの足に当たってしまい、ソンベクが足を負傷してしまう。この瞬間をきっかけに両者の激しい戦闘が始まる。 ソンベクらの賊軍が投げた剣がユンに突き刺さり、ユンもまた怪我を負う。傷ついたソンベクを逃がすため、カッチュルは自らが盾となり仲間の命を救うのだった。 チェオクは急いでユンのところへ駆け寄り、ユンに突き刺さった剣を抜き、その後ソンベクを追うために馬へと飛び乗った。

カッチュルのもとへ駆け寄るチュクチは共に楽しい時を過ごしたカッチュルの無残な姿に涙を流す。

「俺もこんな世の中は嫌だ
あの世で会ったらそのときこそ仲間になろうな
ごめんな ほんとにごめんな
安らかに眠ってくれ」

ソンベクは道を共にしたスミョンと離れてしまい、チェオクに追われ、とうとう2人は落馬する。ソンベクに真剣を向けるチェオクに対し、木の枝を剣代わりにチェオク に向かっていくソンベクだった。

「どけ、これ以上情けはかけんぞ」

チェオクはソンベクに追い詰められたはずみで洞窟へと続く深い洞穴へ落ちそうになってしまう。思わずチェオクに手を伸ばすソンベクにチェオクは躊躇するが、ソンベクの説得に ようやくチェオクが手を伸ばした瞬間、2人は深い洞窟へと転げ落ちていく。

チェオクがあたりを見回すと深い洞窟に落ちていることと、共に転落したソンベクは大怪我を負っていることに気が付く。剣を手に取りソンベクへ剣を突きつけるチェオク。

「何をためらっている さっさと斬れ!」

ソンベクの言葉にも何故かチェオクは剣を振り下ろすことはできなかった。

一方、国王の元へと黒幕ピルジュンが裏で繋がる日本からの使者がやってくる。周囲の反対をよそに、日本との取引に積極的なピルジュン は国王へと彼らを信頼させるための助言をするのだった。ピルジュンは謀反の裏にいる日本との関わりをなんとしてでも国王の許しの元に勧めていく計画だった。“本格的な貿易の前に1年ほどは様子を見たほうがよい のでは”と言うセウクだったが、ピルジュンを信頼する国王はピルジュンの思い通りに事を運ばせてしまう。

ピルジュンが長く留守にしていた理由が徐々に分かってきたセウクは黒幕がピルジュンではないかとの疑いを持ち始める。カマ村での民の殺害事件で傷つけられた全ての遺体に剣が貫通している実態をピョンテクが分析し、セウクに対し 、これは日本刀でなければありえないことでは、と話す。

洞窟では、傷ついたソンベクを斬ることのできなかったチェオクがソンベクを水場に連れて行き、水を与え、傷口に水をかけ怪我の様子を見ていた。足首を骨折しているソンベクの手当てをするチェオクの心には もはや敵も味方もなかったのだ。

「なぜ助けた」とチェオクが問いかけるとソンベクは「お前ならどうしていた?考えなど無い、体が先にそう動いただけのこと」と話す。

チェオクの姿も見当たらず、ソンベクの消息も分からずに、ただ時間ばかりが過ぎていく中、ファンボ・ユン はあせりを感じていた。チェオクはソンベクを追っていったのだと確信するユンたちはソンベクと共にいるのでは、と考えていた。ユンは、チェオクがソンベクに斬られていたとしても遺体だけ は取り戻すつもりで必死の捜索を続けるのだった。 トクスたちも頭領であるソンベクを必死で探し求めていた。ソンベクが見つかるまでは各自持ち場を離れぬようにと話す。

チェオクは深い洞窟の中で必死で出口を探すが、一向に見つからない。そんなチェオクの様子を見て、ソンベクは火花筒爆竹をチェオクに手渡す。失敗すれば命を失う 危険もあったが、ほら穴から打ち上げることでどちらかの仲間には知らせることができるとソンベクは考えていたのだ。チェオクは例え洞窟から出られても解放しないとソンベクに強い口調で伝える。

「何を言っても無駄だ 私は何にも縛られない
私を動かすのは 私の意志だけだ

どっちが先にくるか
軍が着たら私が死に
私の仲間がきたら...

だがこの山は私達を探している官軍に包囲されているはず
お前が助かりそうだ」

チェオクが爆竹を打ち上げた瞬間、ユンたちがチェオクに居場所を知らせるために用意した大量の爆竹も撃ちあがってしまう。

「チェオクだ!やめろ!」

ユンは先に上がった爆竹がチェオクが放ったものであると確信し、兵士らを止めるが間に合わない。チェオクに執着するファンボ・ユンの様子にウォネは苛立ちを隠しきれない。ユンに対し、探しているのはチェオクか、それともソンベクかと思わず問いつめる。

「殿下の懸念と国の存亡がこの夜に掛かっている
チャンは銃弾で傷ついて包囲している
奴は身動きをとれない状況なのだ
〜中略〜
チェオクを殺すことになっても
チャン・ソンベクだけは捉えねばならぬ」

他の兵士の手違いでは、というウォネにチェオクに違いないと声を荒げるユンだった。

兵士に撃たれた傷と、洞窟に落ちた衝撃で足を骨折したソンベクは徐々に力を失っていく中、革命への想いをチェオクに話し始める。

「いつか私はこの知の民にすぎないといったよな
お前も同じだ
こんな時代でなければ愛されて暮らせただろう

お前もこの地の民だ
私が斬りたかったのは お前のような民ではない

山でお前を斬っていれば
落ちそうになったお前を助けていなければ
死んだカッチュルと仲間達を思っていれば
こうはならなかったな

心で斬ってこそ
剣が動くものだ

なぜためらったのか私にはまだ...
私にはまだ分からない

怖くないか 私は怖い
二度と仲間に会えなくなることも怖い

何よりも
あの子に...可哀想な私の妹に気づかず通り過ぎたことが
あの子が家畜のように生きねばならぬことが...怖い」

思いがけないソンベクの胸に秘めた辛い想いにチェオクの胸が痛むのだった。