チョルスの家を訪れたビリーは、煙の中で苦しむアンナを見つけて助け出すが、コン室長に促され、見て見ぬふりをして彼女を置きざりにその場を立ち去る。
自宅の火事騒動を知り、パニックになったチョルスは慌てて家の中へ甥っ子たちを助けに飛び込むが、チョルスの目の前にはゴキブリ駆除の薬が煙を上げていた。ふらふらとした足取りで戻ってきたサンシルに苛立つチョルスだったが、トックらが彼をなだめる。どうやって家から出てきたのか、サンシルは本当に記憶がなかった。
一方アンナを置いてきてしまったビリーは、罪悪感と不安感で気持ちがソワソワし続ける。アンナが気になって、再び彼女を訪ねて行くビリー。スーパーで偶然にアンナに会うことになったビリーはアンナが完全に記憶を失っていることに気がつき呆然とする。
そっとアンナの後を追ったビリーは、アンナとチョルスの姿を見つける。彼女に洗濯を教えるチャン・チョルスが足を滑らせ後ろに転んだ姿を見て、大きな笑い声を立てて心から笑うアンナに、自分と一緒にいるときは一度も笑わなかったアンナを思い出し、衝撃を受ける。意気消沈したビリーはアンナをこのまま置いて米国に行くこと決心し、コン室長に急いで準備するようにと伝える。
慣れない家事で手首を痛めたサンシルの様子に、チョルスは薬を買ってやると外出するが、偶然薬局で会ったユギョンの友人らの会話から、ユギョンがなかなか現れない婚約者を一人で待っていることを知る。かつて好きだったユギョンが悲しい思いをしていることに胸を痛めたチョルスは、一度様子を見に行くが、知り合いのタクシー運転手にユギョンを家まで連れていってくれと頼むと、ユギョンに直接会わずに家へと戻っていく。
湿布薬を買うこともすっかり忘れてそのまま家に戻ったチョルスは、少しサンシルに申し訳ない気持ちになり、熱いタオルを用意して、彼女の手首に温湿布をする。ずっと痛むようなら病院に連れていくから話せ、というチョルスを見ていると、サンシルは近くでみたチョルスが少しだけ素敵に思えて、心までホカホカする感じがするのだった。翌日サンシルを病院に連れて行ったチョルスは、サンシルが病院のトイレに行っている間、チョルスが姿を消してしまう。不安になったサンシルは病院を飛び出し、彼の名を呼び続ける。チョルスはシップ薬を取りに行っただけだった。捨てられたのかと思った、まだ記憶があるのがあなただけだから、他に頼る人がいない、私が記憶を取り戻すまで捨てないで、とサンシルはチョルスの服をギュッとつかむ。サンシルの言葉にチョルスは優しく微笑み、チャジャン麺を食べに行こうと彼女を元気付ける。
サンシルと一緒に市場に買い物に出かけたチョルスは洋服をねだるサンシルに、金はないと相手にしない。市場でたまたま会った知り合いから仕事の依頼があり、チョルスはサンシルを置いて商談に出かけてしまう。チョルスのポケットから落ちたお金の封筒を拾ったサンシルは、それがチョルスのものだと気づかずに、お金を使って買い物をする。チョルスが戻ってくると、サンシルが両手いっぱいに買い物袋を持って走ってくる。
「チャン・チョルス!お金拾った!30万ウォンも!」
「ナ・サンシル!良くやった!」
一瞬、サンシルと一緒に喜ぶチョルスだったが、落ちていた封筒の色が黄色だったと聞かされ、自分の落とした金だと気づいたチョルスはサンシルに怒鳴り散らす。買ったものを全部返して来いとチョルスに言われたサンシルは「嫌!」といって突然走り出す。姿を消したサンシルに腹を立て、チョルスはサンシルを置き去りにして家に戻る。チョルスに見つかる前にお金を使い切ろうとするサンシルの前に、「花束」と書いた花屋の前からユギョンが現れる。ユギョンはチョルスと一緒に暮らすサンシルに嫉妬して、サンシルに嫌な思いをさせるのだった。
暗くなり、置いてきたサンシルが心配になったチョルスは、市場に彼女を探しに戻る。チョルスは暗くなった市場の道端、1人うずくまるサンシルを見つけるが、髪形を変えたサンシルが「私の髪どうしよう…」と泣き出す様子に、ストレートパーマの薬を買ってやるから行こうと声をかけ、サンシルをトックの母の元へ連れて行く。何で探しにきたの、というサンシルに、甥っ子たちのためだと話す。甥っ子たちの父母のことを尋ねたサンシルに3年前に兄夫婦が事故で亡くなったことを話すチョルスに、思ったよりいい奴なのね、とサンシルはますます興味を抱く。
チョルスの不在中、コン室長はチョルスの甥っ子たちに話を聞きだそうと努力していた。三人の話から、アンナが一月だけチョルスの家に滞在すること聞き出したコン室長はあわてて米国に向かう飛行機に乗るビリーに連絡を取る。 |