【秋田 ヒョンジュン】
秋田に潜伏しながら着々と復讐に向けての準備を整えるヒョンジュンは、日本の暴力団組織に一人乗り込み取引を始める。大金を差出し武器の調達を依頼する
ヒョンジュンだったが、相手に裏切られ、武器を受け取るために約束の場所に向かうと、通報を受けてやってきた日本の内閣情報調査室の要員らに取り囲まれてしまう。
【NSS】
その頃、NSSでは日本の口座から2億もの大金が引き出されたことを把握したパク・サンヒョンがペク・サンの元に報告していた。
【韓国 ソンファ】
薬物を飲み込み救急車に乗せられたソンファは、突然救急隊員に襲いかかり、激しい格闘の末救急車を乗っ取ることに成功する。
【秋田 ヒョンジュン】
特殊刑務所に閉じ込められながらも3度に渡り逃亡を企てたヒョンジュンは、日本の内閣情報調査室により厳しい尋問を受ける
が一切口を開かない。国際部佐藤と名乗る女性の提案に耳を傾けたヒョンジュンは、この状況から抜け出すために彼女の提案を受け入れることを決心する。
【ソンファ チョリョンへ連絡】
中国の上海にいるチョリョンの元に、ソンファからの電話が入る。
−私だ。今どこにいる?
−...母と...私の妹たちは...亡くなったんですか?事実ですか?守ってくださると...約束してくださいましたよね?
溢れる涙を抑えながら途切れ途切れに電話越しに話すソンファの声に、チョリョンはすぐに返事をすることができない。
−...ソンファ、私の話を良く聞け。キム・ソンファ!
チョリョンが語りかけ始めた途端、ソンファは電話を切ってしまう。
【NSS】
キム・ソンファが逃亡したとの連絡を受けたサウは、スンヒに情報を流していたヤン室長を叱責し、スンヒに何かあれば責任を問うと厳しく言い放つ。ソンファが飲み込んだ薬物は、NSS特殊要因だけが持つことを許されたものだったことから、チェ・スンヒが彼女に渡したと
確信したサウは、スンヒがソンファの後を追うためわざと薬物を手渡したのではないかとパク室長に報告する。サウの話を聞いても理由が分からず納得がいかないパク室長だったが、誰にも話さずに日本に向かったスンヒを連れ戻すようにとサウに話す。スンヒがソンファを逃がした理由を知るために、パク室長はヤン室長を呼び出し事情を尋ねる。ヤン室長はスンヒがTK-1=キム・ヒョンジュンの死を受け入れられずにいること、さらにキム・ソンファはユン・ソンチョル事件の際の護衛を担当していた人物であることから、ヒョンジュンの生死を知っているはずだと
スンヒが考えていることを伝える。
【秋田 ソンファ】
秋田に戻ったソンファは、ヒョンジュンが特殊刑務所に囚われたことを知ることになり、ヒョンジュンの居場所を探し始める。そんな中、秋田やってきたスンヒ
はソンファの後を追い始める。
【ヒョンジュン 任務を受け現場へ】
社会正義党の幹事長でありながら全国の暴力団組織と深いかかわりを持つ人物、伊藤の暗殺を命じられるヒョンジュン。この暗殺を成功させるかわりに自由を得ることを調査室の佐藤に約束されたヒョンジュンは、自由を得るための任務を遂行することになる。宿の宴会場でくつろぐターゲット伊藤の前に、なまはげに扮して姿を現したヒョンジュンは、大勢の中で
の暗殺を確実に遂行するために伊藤に近づき焦点を定める。隣の部屋へと移動して面をはずしたヒョンジュンは、震えを押さえ、太鼓の音でにぎわう隣室のターゲットに向け、銃をかまえる。
任務を成功させたヒョンジュンは騒然となった現場から急ぎ足で抜けだす。その頃、佐藤は他の内閣調査室の要員らがヒョンジュンを始末しようと動き出したことを知り
ショックを受けるが、すでに彼女一人ではどうすることもできない状況だった。
裏切られたヒョンジュンは、一人夜の雪道を歩き、ユキのいる旅館へたどり着く。人を殺してしまった恐怖に震えの止まらないまま心も体も深い傷を負ったヒョンジュンを、ユキが温かく受け入れる。
【スンヒ ソンファ 電車内】
電車に乗り込むソンファの後を追い同じ電車に乗ったスンヒ。走行中の電車内でソンファを見失い車内を探し回るスンヒに、物陰に隠れていたソンファが銃を突きつける。
−韓国で助けてもらったから見逃したが...もうやめにしろ。
−ヒョンジュンさんを探しているのね?どこにいるの?
−韓国へ戻れ...
−ヒョンジュンさん、生きているのね?
一瞬の隙を見てソンファに攻撃をしかけたスンヒだったが、北で特殊訓練を受け続けてきたソンファも必死でスンヒを相手に闘い続ける。電車が停車し、ソンファがスンヒに銃を向けた途端、スンヒを追ってきたサウが発砲する
と、ソンファは構えていた銃を落としてしまう。電車から飛び出し逃げるソンファを狙うサウの手を押さえつけるスンヒ。
−何をしてる!
−キム・ソンファが死ねばヒョンジュンさんを探せないわ!
−ヒョンジュンは死んだ!全ての人が知る事実だ!知らないのはお前一人なんだ!
−生きてる...間違いなく生きてる...
【日本 海上自衛隊】
韓国が北朝鮮の車両を検問なしで通過させたことを察知した海上自衛隊は、対象車両に搭載されている通信機器の盗聴を開始する。
【米軍】
朝鮮半島の情勢に目を光らせている日本同様、アメリカでも状況を把握するために軍が動き出す。
【青瓦台】
周辺国への連絡をせずに北朝鮮の要人との面会を試みることを計画したのは、北朝鮮の改革を主導しなければならないと考えている韓国の大統領だった。側近たちが不安を抱え、NSSでも動きを詳細に把握し始めた頃、大統領から連絡を受けたペク・サンはパク室長を呼び出し、この件に関わる調査はやめるようにとの命令を下す。正体不明の北朝鮮車両が検問なしに南に入ってきたことは、ただならぬ事態であると認識したパク室長は、ハンガリーの事件のせいでNSSが調査からはずされたのかとペク・サンに問いかけるが、言うとおりにしろと冷たく突き放される。
【ヒョンジュン 暴力団組織へ】
ヒョンジュンは自分を警察に突き出した暴力団組織に乗り込み、次々と襲い掛かる組員を倒すと、組織のボスと対峙する。組織のボスは銃を突きつけるヒョンジュンに、1週間待てば韓国に戻れるように手配すると震えながら答える。
【韓国大統領 北朝鮮ヨン・ギフンと面会】
約束場所で待っていた大統領は、到着した北朝鮮のヨン・ギフンを歓迎し、穏やかに語りかける。
−朝鮮半島の情勢を見守る周辺諸国にとっては、ずいぶん忙しい日だったと思います。
−朝鮮半島の情勢は、朝鮮半島の主人が決定するものではありませんか?彼らはあくまでも第三者で、自分の主張だけ押し付ける存在ですから。
−その通りです。
−そろそろ本題に入りましょう。
−歴史的に見ると、分断した国家が統一できたのは、緻密な計画や手助けなどのためでなく、突然好機が訪れたことをご存知ですか?その理由はおそらく緻密な計画や準備は、統一を不可能にさせ
るためでしょう。その準備を続ける間、内部や外部からしきりに反対勢力が押し寄せるからです。私は韓半島も同じだと考えています。
大統領は無言のまま話に耳を傾けるヨン・ギフンに対し、統一問題に対してキム委員長と論議したいと明確に申し出ると、核開発についても問いかける。
−大韓民国の核開発能力がどの程度かご存知ですか?
−南朝鮮では1979年以降核開発に関する全ての技術と努力を放棄されたのではありませんか?
−そうですね。ですが一度研究した技術を放棄したことは、消えたのとは違います。いつでも必要なとき、核兵器を保有することのできる能力があるということです。
韓国の大統領の言葉の裏にある意図を探ろうとするヨン・ギフンは、北へ戻るとすぐに部下のチョリョンを呼び出し、意見を求める。チョリョンは韓国の大統領の要求を受け入れれば、北の立場は弱くなるだろうとの意思を表明する。チョリョンの意見を受け入れたヨン・ギフンは、首脳会談を何らかの方法で阻止するようにチョリョンに指示を出す。
【秋田 ヒョンジュン】
予定通り日本を出るための船に乗り込んだヒョンジュンだったが、ユキからの連絡を受け、彼女に危険が迫っていることを知る。自分が行くまで絶対に動かずその場に隠れているよう言い聞かせる
ヒョンジュンだが、電話口からユキの声が聞こえなくなり、何者かの気配を感じ表情を曇らせる。
−誰だ...
−ブツさえ持ってくれば、ユキは無事だ。1時間後に玉川ダムに来い。
−要求は何だ?何を持って来いと言った?
−ホン・スンリョンから受け取った、USB...。1時間後だ。
血の気の引く思いで船を降りたヒョンジュンは、約束の場所へと急ぐ
が...。