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地上満歌  原題:지상만가

 


1997年韓国 監督:キム・ヒチョル

出演:シン・ヒョンジュン イ・ビョンホン チョン・ソンギョン

 


【 is のあらすじ紹介&感想】

 
不遇な家庭に育った2人の兄弟。兄は母親を傷つける父に反発し、銃を手に取り父を殺めてしまう。全て見ていた弟のクァンス(シン・ヒョンジュン)。その後の人生は心を病んでしまった兄を、たった一人で面倒を見ながら生きていた。そんな中でのクァンスの支えは音楽だった。音楽に関して天才的な才能を持ちながらその才能を発揮できず、母親が時折弾いていたピアノの音色を心に刻み生きていたクァンスに、更なる困難が降りかかる。

兄が自殺した後、悲しみに打ちのめされ酒に溺れながら街をさまよい歩くクァンスの後をつける人影・・・ある事件の容疑者として無実の罪をきせられ、手配されたクァンス。そんなクァンスに偶然であった青年、チョンマン(イ・ビョンホン)はハリウッドスターを夢見て日々シナリオをファックスで送り続けていた。彼もまた前向きながらもどこか危なさを感じさせる生き方をしている。
 
クァンスの悲壮感漂う人生にふと明かりをともすように現れる楽器店の女性セヒ(チョン・ソンギョン)。酒に酔ったクァンスがピアノに何かを求めてふらりと立ち寄った楽器店にいた女性がこのセヒだった。彼の奏でるピアノの音色に心を奪われるセヒ。セヒも音楽とバイオリンを愛しており、この夜のクァンスのピアノの調べが彼を愛し始める序章となるようです。


チョンマンとセヒとの出会いがクァンスの人生を大きく動かしていきます。クァンスが閉ざした心を開いていく姿にふと心が温まります。その反面、無実の罪をきせられたクァンスが傷つく姿が痛々しく、これ以上クァンスを苦しめないで〜〜!!と悲しくなります。そんな中、ひたすら夢を追う男チョンマンの存在がなんと頼もしいことか!カメラの前であれこれポーズをきめる姿には思わず笑みがこぼれます。対照的な性格の2人が徐々に心を通わせあう様子に時には自分の人生をも変えてしまうほどの
”友”の存在の大切さを実感しました。

クァンスの天才的な音楽の才能にほれ込んだチョンマンは、2人でハリウッド映画を作ろうと心を躍らせます。クァンスは戸惑いながらも自分を命がけで警察たちから守ろうとするチョンマンの姿にいつしか心を動かされ、心を許していく過程をシン・ヒョンジュン氏がセリフは少ない中でも完璧に表現されていたのは本当に感動的でした。

後半に想像もしなかったことが起こりますが・・・それは作品を観てのお楽しみです!ピアノを弾く繊細な音楽家を演じたシン・ヒョンジュン氏素敵でした〜。隠れ家の壁に夢中に楽譜を書き続ける姿、、、天才音楽家イ・グァンスの躍動感あふれる創作に、これからの彼の人生に光が差す予感がしたisでした。

 

 

【かみさんのレビュー】

 流れのゆったりした前半に対して後半の展開があまりにも急すぎる点が、作品として難ありと言わざるを得ませんが、シン・ヒョンジュン氏の演技力に脱帽です。前半の暗い虚ろな表情がしだいに生きる力を取り戻していく様子を見事に演じています。
 クァンスがチョンマンに自分の生い立ちを語るシーンでは、クァンスがあまりに愛おしくて抱きしめて「いいこ、いいこ」したいと切に思います。初めての恋愛に戸惑いながらも受け入れていく様子もほほえましく、心からクァンスを応援したくなります。まさにシン・ヒョンジュン氏の演技力で持っている作品ではないでしょうか。日本で発売されたDVDには”主演イ・ビョンホン”とされていますが、実際の主演はシン・ヒョンジュン氏だと感じます。
 
【かれんさんのレビュー】
 
 前半、オッパがイエス・キリストのように見えてしまって、痛々しかったです。必要最低限の台詞しかないのに、オッパの心情表現、心境の変化が見事で、さすがオッパという感じです。オッパが出ているシーンでは息が出来なくて、ビョンホンssiの前向きさ、明るさに、どれほど救われたか…。私の観たものも、インターナショナルバージョンですが、韓国版だとちょっと違うシーンがみられるんでしょうか。頭文字を決めて、どちらがハリウッド映画の題名を沢山いえるかどうかの賭けのシーンでは、映画の題名の字幕が出ませんでしたね。これも‘著作権’への配慮なのですね。もしかしたら映画のシーンも随所にちりばめられていたのかもしれませんね。
観てみたいです、韓国版も♪
 
【ぶーちゃんさんのレビュー】
 
 過酷なヒョンジュンssiのシーン、もう涙でした。「止めてよ〜。」と言いながら、画面見ていました。ピアノを弾くシーンは圧巻でした。手の演技が素晴らしいです。何事も諦めた様子のクァンスに、涙ながらに語りかけるチョンマン。二人の間に培われた友情に、ググッと胸が熱くなってしまいました。クァンスの暗い表情が、段々と明るくなっていくのに嬉しくなってしまいました。チョンマンの消息を聞いた、クァンスの涙・・切ないよー!!少し残念に思うのは、セヒとクァンスの物語を、もう少し見たかったなぁ・・。
 
【なおさんのレビュー】

 『地上満歌』は私の1番のお気に入りの作品です。大好きな作品ですが、精神状態の良い時じゃないと観れない映画です(笑)途中までは、涙で画面が見れなくなるぐらい号泣してしまって(恥ずかしいですけど)最後まで見れて良かったと・・・。チョンマンのネクタイを締めてあげてる優しいクァンスの表情にホッとしてみたり・・。そしてまた涙・涙です。