同じ消防署に勤務するチュヌ(シン・ヒョンジュン)とヒョン(チョン・ジュノ)。二人はかつて親しい友人同士でしたが、ロッククライミング中に起こったアクシデントがきっかけにぎくしゃくした関係に。
中華料理店の大火災に出動した現場でチュヌが危険を顧みず、人命救助優先に無謀とも思える行動をとる様子を見て、ヒョンは激しくチュヌを止め
る。
チュヌは情熱を持って消防士の仕事に打ち込んでいたが、過去の悲しい経験から心に傷を持ち、少し影があるため、なかなか周囲に理解されずにいます。シン・ヒョンジュン氏が、暗い過去を抱えた主人公の心情を静かでありながら凛とした表情で演じていて、セリフのないシーンでもチュ
ヌの心の声がはっきりと伝わってくるように思いました。
そんなチュヌも、恋人イェリン(チャン・ジニョン)と過ごす時はふっと心がほぐれ、笑顔を見せます。その笑顔に心の底は優しさに満ち溢れているのが伝わってきます。イェリンが間に入り、ヒョンは再び友情を取り戻そうとチュ
ヌへと歩み寄
ります。しかし、二人の考えが合わず、また物別れに終わってしまい・・・。その後、ヒョンを襲ったショッキングな事件で、ヒョンは職を離れる決心を固めます。
チュヌは愛するイェリンがいつも危険と隣り合わせの自分を失ったときに悲しむ姿を想像し、涙を見せまいと別れを告げるシーンでは
、涙があふれて止まりせん。決して振り向かず、涙を流しながらきっぱりと別れを告げるチュヌの涙、心が痛みます。
炎の中へ勇敢に飛び込んでゆくチュヌの姿。すねるイェリンを見つめ、はにかみながら微笑むチュヌ。ロッククライミング中のバンダナ&サングラス姿のチュヌ(邪道?)。ラストシーン、大怪我を負いながらも友を救おうとするチュ
ヌの姿、どれも素敵でますますシン・ヒョンジュン氏の魅力に圧倒されてしまいました。 ラストで友のためにチュヌがとった行動に、震えるほど
の感動が押し寄せてきました。シン・ヒョンジュン氏がこの作品へどれほど魂を注ぎ込んだかが、ラストのシーンの台詞から痛いほど伝わってきて、心から観てよかった〜と感じています。