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고맙습니다 韓国ドラマ「ありがとうございます」ストーリー  第10話

第10話


イヨジャ ニガチッキョ チミナ.

이 여자, 니가 지켜 지민아.


ポミ モッチッキョッチマン    イ ヨジャン         ニガ チェキムジュゴ チッキョ チェ・ジミン

봄이...못 지켜 지만, 이 여자는  니가 책임 주고 지켜,
차지민.

「 この女、お前が守れよ、チミン。

ポムを守ることはできなかったけれど
、この女は...お前が責任を持って守れ、チャ・ジミン」
 

 

 

 


 


 島の人たちの心無い言葉や冷たい態度、友達の様子の変化から、不安が募るポム。たまらずポムはヨンジュに電話をかけ、エイズは何なのか 、率直に尋ねる。ヨンジュからエイズは重い病であり、後で悪くなるらしいと聞かされたポムは、その病が感染するものであることも 聞かされ、何故誰も学校に来なかったのかを悟る。ごめんねと電話を切ったポムは思いつめた表情で布団に入る。そのとき、ヨンシンはキソにからかわれて恥ずかしそうに部屋に戻り、布団に潜り込む様子に、自分の病が母にも移るのではと心配し、ヨンシンの布団と、自分の布団をそっと離す。不安でたまらないポムは、明け方、インターネットで自分の抱える病について調べてると、1人涙を流す。ふと決心したように、ポムは手紙を 書きはじめる。

 ママ、ミスター・リーと幸せに暮らしてね。
 ポムを探さないで。さようなら。

ヨンシンあての手紙を机の上に置き、リュックに貯金箱を詰め込むと、ポムは大切なポムドンを背負い、眠っているヨンシンに 静かに近づく。ヨンシンへのお別れのキスをためらって、じっとヨンシンの寝顔を見つめるポムは、立ち上がると母ヨンシンの元を離れ、ミスター・リーの 部屋へとむかう。ミスターリーにさよならを言い、静かに棚を開け、ミスター・リーの大好きなチョコパイをいくつか手に取ると、そっとリュックにしまいこみ、 ポムはとうとう部屋を出て行く。

キソが目を覚まし、ジョギングにむかった頃、ポムが外に出てきてキソの部屋の前で立ちすくんでいた。おじさん...とつぶやいてキソの部屋の扉に手をかけるが、扉を開けることをためらい、そのまま犬のトンダルにお別れし、悲しそうな表情で振り返ると、家を後にする。

目を覚ましたヨンシンはポムの手紙を手に、パジャマ姿のまま外に飛び出し、ポムの名を何度も何度も呼びながら走りだす。足に怪我を負ったヨンシンがふらふらとポムを探す姿をジョギングから戻ったキソが見かけ 、ヨンシンの元へ駆けつける。

 どうしたんです?

 ポムが...いなくなったの。 

ポムを探して走り出すヨンシンだったが、力を失い、キソの前で倒れてしまう。ヨンシンに駆け寄るキソは、ヨンシンがかなりの高熱を出していることを察する。その頃、ポムは島を出る船に乗り込むところだった。同じ船に、苦しみから逃れるかのように、ソッキョンも乗り込む。高熱にうなされ、朦朧とするヨンシンの代わりに、キソは必死でポムを探していた。キソは船着場にたどり着いた頃、ポムとソッキョンを乗せた船はすでに島を発った後だった。

気がついたヨンシンは、すくっと起き上がり、ポムの写真を片手に部屋を出る。心配するオ医師らに、ポムを探さなくちゃ、おじいちゃんをお願いします、と伝えると、着替えもせず、靴も不ぞろいなものを履いて家を飛び出す。島のどこを探してもポムの姿が見つけられず、ポムの気持ちを思うと、ヨンシンは涙が溢れてくる。そんなヨンシンを見かけたキソは、どこ行くの?その体で!と叫び、車で彼女を追うと、キソを振り払って行こうとするヨンシンの肩を掴む。そして自分の着ていた上着を羽織らせると、真剣な眼差しでヨンシンを見つめる。

 おばさん、服も着替えずに出かけるつもり?
 気が動転してるのは分かるけど、あとで我に返ったときバツが悪いでしょう?どうする?
 

 しっかりしてくださいよ、今から!
 父親も無いエイズにかかった
8歳の娘の母親でしょう?
 今までこっちが面食らうほどたくましかっただろう?
 このくらいで正気を失うなよ。
 これから今以上につらいことが、ソウルまで行列作ってるのに...
 全部どうするつもりだよ、ポムのママ
…。

キソの言葉に少し落ち着きを取り戻したヨンシンに、キソは捜索願を出したことを伝える。写真を片手に握り締めている様子に、さすが母親だ、と安心したように微笑むキソ。

 薬を飲んで寝てろといっても無駄だろうから、気をしっかり持つと約束するなら
 ポムを探すために、俺が運転手になってやる。

キソはヨンシンを車に乗せ、ポムを探すために青い島を後にする。 その頃ソッキョンは船を降り、 車でソウルに向か おうとしていた。ソッキョンはリゾートの担当を降りること、そして青い島にはしばらく戻らないと電話で話していると、ソッキョンの車のサイドミラーに見覚えのある女の子の姿が映る。女の子がポムだと気づいたソッキョンは、すぐに車を降りてポムを追いかける。

 ポム!イ・ボム!どこ行くの?

ソッキョンを見つけたポムは困った表情で逃げ出そうとするが、ソッキョンが追い、ポムに手を伸ばすと、ポムは慌ててソッキョンから身を離す。 

 だめよ、触っちゃだめです。エイズがうつります。さようなら。 

 ポム、ちょっと待って!ママはお前がここにいるの知らないだろ?

 言わないでください。

 どうしてママに何も言わずに来たの?

 ママとおじいちゃんと天使のおじさんにエイズがうつっちゃうでしょう。
 ママに私を見たって、言ってはだめですよ。さようなら...。

肩を落としてトボトボと歩き出すポムの寂しそうな後姿に、ソッキョンは思わず嘘をついてしまう。 

 おじさんも、実はお前と同じ病気にかかってるんだ。 

 私のが、うつったの?

 違う、お前のがうつったんじゃないよ。ただ、一人で、自然にでかかったの。
 俺たち、同じ病気だぞ。

ソッキョンの言葉に安心したポムは、ソッキョンの車に乗り、二人はまるで親子のように、時を過ごす。 

 どこへ行く?

 人のいないところへ...おじさんはどこへ行くの?

 ソウルだよ。

一度は遊園地に行きたいと言うポムだったが、他の人にうつしたらどうしよう、と表情を曇らせる。そんなに簡単にうつらないよ、とソッキョンが言い聞かせても、暗い表情で遊園地には行かない、と答えるポム。

その頃、ヨンシンとキソは、悲しい思いをして、1人寂しくさまよっているであろうポムを思い、胸の張り裂ける思いで、ポムを探し回っていた。徐々に体調が悪くなるヨンシンの代わりに、ポムの写真を片手に探し回るキソの姿を、ヨンシンが車の中から ぼんやりと見守っていた。

一方、青い島のヨンシンの家では、ヨンシンが置いていった携帯電話が鳴っていた。ソッキョンからの電話だったが、電話を受け取ったミスター・リーは、電話を怖がり、返事も出来ずにいた。

 ヨンシン?俺だよ、ソッキョンだ。
 ポム、俺と一緒にいるんだ。偶然に会った。
 すごく心配しただろう?
 俺が一緒に遊園地に連れて行って明日送っていくから心配するな。

ミスター・リーは恐ろしくなって、とうとう電話をタンスの中へと隠してしまう。 

体力をつけるため、キソと食堂に入ったヨンシンは黙々と食事を済ませ、席を立つ。店内の鏡に映った自分の姿に呆然とし、キソにお金を貸して欲しいと伝えると、洋服を買って着替えて店から出てくる。

 これでおかしな女じゃないでしょう?ポムのママでしょう?

崩れそうな自分を抑えながら、必死で娘を探すヨンシンの疲れきった表情と、乱れた髪を見たキソは、目の前を歩く女子学生のところへ駆け寄り、 学生にお金を渡すと、彼女から可愛らしいヘアピンをもらってヨンシンの元へ戻ってくる。ヨンシンの髪をすくい上げ、そのヘアピンで留めたキソは、ヨンシンの顔をじっと見つめる。

 これで完璧にポムのママだ。行こう。

青い島のソッキョンの家では、ポムの病気のことやソッキョンの不安定な様子に胸を痛めたウニが帰り支度を 始めていた。ソッキョンの母にウニは、妊娠していなかったことを正直に話す。

 嘘をつきました。私、子どもを授かっていなかったんです。
 申し訳ありません。ソッキョンさんが勘違いしたんです。本当はお話しなければなかったのに。

落ち込むウニの様子に、ソッキョンの母は子供なら結婚してからでもいいわよ、と優しく答えるが、ウニは子供が授かりにくいという事実も話してしまう。

ヨンシンとキソが必死にポムの行方を探している頃、ポムはソッキョンとともに遊園地の前にいた。入場券を買うソッキョンを待つ間、他人にぶつからないように気を遣うポムの姿に胸を痛めたソッキョンは、黄色の可愛らしい柄の入ったレインコートを片手に沈んだ表情のポムの元へ戻ってくると、明るくポムに語りかける。

 他の人にエイズがうつるかと心配してるんだろ?
 このコートを着たら大丈夫だよ。
 他の人にはぜったいうつらない。
 だから人の心配はしないで、気を遣わず、思う存分遊ぶといいよ。


徐々に 気力を失い、顔色が悪くなるヨンシンをキソが支え続ける。そんなキソの前でとうとうヨンシンが気を失って倒れてしまう。ヨンシンを抱き上げ 、かなりの高熱があることと、このままではヨンシンに危険が迫ることを悟ったキソは、気力を取り戻させようと語りかける。

 このまま死んでもいいのか?
 ポムを探し出す前に死んでもいいのか、ポムのママ。
 前にも話したけれど、確かに俺は優秀な医者だ...
 だが死んだ人間を生き返らすことはできないんだ。

意識が遠のくヨンシンは、ただ「寒い 、寒い」とつぶやく。キソはヨンシンを車に乗せ、船に乗り青い島へとむかう。夜になり、ヨンシンが冷えないよう毛布をかける キソだったが、相変わらずヨンシンの顔色は悪く、意識も朦朧としていた。

 おばさん女じゃないでしょう?俺も男じゃないからな...

キソはヨンシンを抱きしめ、体温が下がらないよう ヨンシンの背中をさすり、温め続ける。この女性を、お前が守れチミン。ポムを守れなかったけど、この女性は責任を取ってお前が守るんだ 、と天国のチミンに語りかけながら、助けを求めるキソだった。

一方、遊園地で遊んだポムは、ソッキョンとハンバーガーショップにいた。

 2段ハンバーガー初めてよ!
 青い島では
1段ハンバーガーしか食べたことがなかったもん 。

ハンバーガーを前にはしゃぐポムの嬉しそうな表情に、ソッキョンの胸が痛む。 

 ポム、お前、俺が青い島で一番優秀なの分かるだろ?
 エイズは、手をつないだり、一緒に勉強しても、一緒にご飯を食べてもうつらない。
 だから、人にうつったらどうしようなんて心配はしなくていいよ。人の心配なんていい。
 自分のことだけ心配するんだ。自分勝手に考えるんだよ。
 身勝手になればいい。
 いつも譲ってばかりのバカはお前のママだけで十分だよ。
 なんでお前まで似てるんだ?

 私のママがバカですって?

 いや...、心が綺麗で、温かくて優しい人だよ、ポムのママは。ポムがママに似たんだね 。 

 ママはパパに似てるって言ったわ。
 ママはね、
 「また始まった また!そんなに情にもろくて人が良くてどうするの?パパに似たのよ、パパに」

 布団の中でそういったもの。

ようやくポムと向き合った瞬間が、娘が病と向き合う時だったことで、ソッキョンは悲しみ、自分を責め、ポムのいない場所で泣き崩れる 。 

青い島に到着したキソは、治療を終えたヨンシンを家へと連れて帰り、ミスター・リーの隣に寝かせ てあげていた。二人の寝顔を見て、部屋の電気を消すキソは、どこかでヨンシンの携帯電話の着信音が聞こえることに気がつき、一度部屋を出たがまた戻ってくる。タンスの中で鳴り響くヨンシンの携帯電話を見つけたキソは、急いで電話を取ると、聞こえてきたのはチェ・ソッキョンの声だった。

 俺だ。ポムはもう1日たったら送るから 。遊覧船にも乗せたいし、デパートにも連れていきたい。 

 ...あんたがなんで...あんたがなんでポムを連れてるんだ?

怒りに震えたキソの声に気づいたソッキョン。

 ミン・ギソ?

 ポムのママに今何が起こっているのか 、ポムのママがどういう状態で...
 なのになんであんたがポムを連れてるんだよ?

ソッキョンも唐突なキソの言葉に腹を立て、ただヨンシンに代われ、とだけ話すが、キソは今どこに居るのか、すぐにポムを迎えに行くと続ける。どこにいる、と続けて聞き続けるキソに、ソウルだと答えるソッキョンだが、キソに対して苛立ち、早くヨンシンに代われ!と大きな声を出す。ソッキョンの言葉が全く耳に入らないキソは、ソウルだと聞き、今すぐいくからそこにいろ、と一言いうと、ソウルに向かって車を走らせる。ソッキョンは 、疲れて眠ってしまったポムをソウルのアパートへと連れて行く。キソは会社の秘書からソッキョンのアパート住所を聞き出 し、急いでポムを連れに向かう。

ソッキョンがアパートに戻り、ポムをベッドに寝かしつけ、うたた寝していると、キソがやってくる 。キソは扉を開けるソッキョンには目もくれず、部屋の中、ポムを探し出すと、おもむろに抱き上げて連れ出そうとする。 

 おい、ミン・ギソ!何をしてる?

 どけ。

 何してる? 

 どけ。

 お前、これはやりすぎじゃないか ?お前は何なんだ?
 ヨンシンとポムはお前にとって何なんだ。
         

 そういうお前は何だ?
 ポムにとって、ポムのママにとって...
 お前が何なのか先に言ったらポムをお前の横においていく。
 お前は何なんだ?

キソに問いかけられ、ソッキョンが言葉を失っているとき、アパートにソッキョンの恋人のウニが入ってくる。 

 お前はポムの何だよ?

かまわず問い続けるキソに、ソッキョンは戸惑っていると、キソの腕に抱かれ ていたポムが、心地よさそうに寝言をつぶやく。

  ...パパ、パパ...