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고맙습니다 韓国ドラマ「ありがとうございます」ストーリー  第11話

第11話



イゴ  ピミリンデ       ナ     サシルン スオ   チョンサ   イルオヤ
이것 비밀인데... 나 사실은 수호 천사 1호야.

「 これは秘密だけど...俺、実は、守護天使一号なんだ」
 

 

 

 


 

キソの問いかけに言葉を失うソッキョンに、キソは“答えるのが難しいならメールで送れ、車を引き返してまた来るから”と言い残 すと、キソ は胸の中で眠るポムをそっと車に乗せ、ソキョンのマンションを 後にする。

青い島に戻ったキソは、憔悴しきって眠っているヨンシンの隣にポムを寝かせると、二人の手と手を重ねあわせ、部屋を出る。キソは、玄関で泣きつかれて眠ってしまっているミスター・リーを抱きかかえ部屋へと運び、寝かしつけ 、ようやく安心したように部屋へと戻ると積み重なった疲労が押し寄せて倒れこむ。

目を覚ましたヨンシンは、隣にポムが眠っていることに気がつき、ポムの髪をそっと撫でると愛しさがこみ上げ涙が溢れ出す。


 メジュや、メジュ!

おじいさんの声にポムが目を覚ます。

 ...家?どうして私が家に?

 チョコパイ食べるかい、メジュ?

 二段ハンバーガーはどこ?チキンやポテトやコーラはどこ?
 魔法のコートはあるのになぁ...。


戸惑うポムに、ヨンシンは何事も無かったように声をかける。

 ああ、良く寝た。

手紙を書いて家を出たはずなのに、とポムは自分がどうして家にいるのか分からず、不思議そうな表情 でぶつぶつと言い続ける。

 手紙を書いて家出ですって?

 絶対書いて出たはずなのに...。

 ミスター・リー、ここに来てください!
  責任とってください。
 大人は子供の手本なのに、ほら、悪いことを真似したでしょう!
 どう責任をとってくれるの?悪いと思っているの?
 私が世界で一番嫌いなのは、手紙を残して家出する人なの!


ヨンシンは矛先を祖父に向けると、ポムは祖父を心配してヨンシンに怒り出す。

 おじいちゃんが謝ってるじゃない。ママの意地悪!
 私がいけないのにどうしておじいちゃんを?

 今度家出するなんて言ってごらん。
 次はこの家を担いでおじいちゃんとトンダル連れて私が先に出てやるからね!
 分かった?

ポムの様子から、ポムはソウルでソッキョンに会い、遊園地に連れて行ってもらったことを悟ったヨンシンは、ポムを島へ連れて帰ったのはソッキョンだと勘違いする。ヨンシンは一緒にポムを探してくれたキソの部屋へ報告に向かう。


 まだ寝てらっしゃいます?
 ポムが帰りました。無事に帰りましたから、心配しないで寝ていてくださいね。
 寝てます?

 (キソが目を覚ます)
 どうしよう、起こしちゃいました?

 何だって?さっきの話。

 ポムが帰ってきたんです。心配しなくてもいいって。
 私も大丈夫です。すっかり治りましたからね。

疲れきったキソはそのまま部屋の入り口で倒れるように寝入ってしまう。

 布団もひかないで...風邪ひくのに...。
 ちょっと!ちょっと!
 気絶してるよ、気絶...。

ポムを必死で探してくれたキソを、今度はヨンシンが布団に寝かしつける。


一方、ソッキョンはポムのことで心が揺れ動き、青い島のリゾートから手を引くことを会長に告げる。キソの母親であるカン会長は、 同じようなタイミングでキソがソウルを離れて島へ戻ったことと、ソッキョンが島を離れソウルへ戻ることを疑問に感じるが、二人の決意は固く、どちらも止め ることはできない。


ポムはソッキョンに買ってもらった“魔法の”コートをお守りのように感じ、ずっと身に着けたまま過ごし ていた。コートを着ていれば他の人に自分のHIVがうつることがないというソッキョンの優しい嘘を信じたポムは、学校に行きた いとヨンシンに話す。


 ママ、ソッキョンおじさんにカバンとポムドンを持って来てって言ってくれる?

 後でね...。

 今電話して!カバンが無いと学校に行けないもん。

 学校、休もうよ。
 
 魔法のコートあるから学校行けるの!


ヨンシンの制止を聞かず、ポムは友達に会いたい一心で学校に向かって走り出す。様子に気がついたキソが走ってポムを追い、ポム に追いつき、抱き上げる。

 お話がございます。天使さま。


ポムはキソの部屋でじっとキソの話に耳を傾ける。

 
 ポムって本当に天使なの?嘘よ...。

 お前、俺が天使だって知ってるだろう?

 ...はい...。

 これは秘密だけど...俺、実は「守護天使1号」なんだ。
 罪を犯してこの世界に来たが、本当に重要な任務はお前を守ることだ。

 嘘!

 天使が嘘を?ママと一緒にするな。

 もしかして2号はソッキョンおじさん?

 何で分かったの??


キソは、シンデレラも王子に会うまでは継母や姉たちにいじめられた、と童話の中の話をしながら、ポムに分かりやすいように話す。

 だからポムもエイズになったのね?

 そうだ。

 じゃあ、王子様のキスで治るの?

 そうかもしれない。

 黄色いコートの秘密は誰にも言うな。

 ママとミスター・リーとトンダルに言っちゃったよ。

 それは仕方ない。だが、友達には言うな。
 友達と遊ぶときは俺に言え。
 天使を狙う悪の軍団がどこかにいるかもしれないからな。

 守護天使1号!ハンバーガーを買ってまいれ!

 分かりました。天使さま。

 いちご牛乳も買って来い!

キソの話を受け入れたポムは学校に行くのを諦める。キソは早速ポムのために買い物に出 ようと部屋を出ると、そこには心配そうな表情のヨンシンが ぽつんと一人で座り込んでいた。ヨンシンの体調を心配したキソは、ヨンシンの前に座ると、彼女の額に手を伸ばし、彼女の手を取り、脈拍を確認する と少し安心したようにヨンシンを優しい眼差しで見つめる。

 

島では、オ医師がHIVについて理解を深めようと奔走していた。島の女性たちに病気について説明しながら、ポムへの偏見をなくしてほしいと願うオ医師だが、島の人々は受け入れようとしない。そんな中、パク氏が酒に酔った状態でヨンシンの家に姿を現す。自分は病気のために先が長くないと思い込んでいるパク氏は、 ヨンシンの制止も聞かずにポムを抱きしめ、ポムに“死”を感じさせるような言葉を繰り返し、とうとう気を失ってしまう。戻ってきたキソが眠ってしまったパク氏を抱きかかえて家へと送り届けることになるが、キソはパク氏の家の庭先に並ぶ酒から、パク氏の病気の原因を察知する。

パク氏の言葉に驚いたポムに、ヨンシンは何気ない話をして、不安を取り除く。

 人は誰も死ぬものよ。うんとうんと先にね、おじいちゃんも、ママも...
 そのずっとずっと先にポムもヨンジュもポラムも。もと居た場所に戻るのよ。
 人生ってそういうものなの。


ソッキョンは、婚約者のウニと過ごしていても、心に大きな穴が開いてしまったような虚ろな表情をしていた。ポムが着られるくらいの大きさの女の子の洋服ばかりを用意するソッキョンの様子に、ウニは妊娠していない事実をなかなか伝えることができない。 そんな二人は気分転換にピクニックへと出かけるが、ソッキョンはポムくらいの年齢の女の子と父親の二人に目を奪われ、ウニと一緒にいることすら忘れているように過ごす。そんなソッキョンの元にポムから電話が入り、カバンとポムドンを持ってきてほしいと頼まれると、ウニに一言も声をかけず、ポムの元へと向かってしまう。

ソッキョンの母は、ポムがソウルでソッキョンと一緒だったことを知って腹を立て、再びヨンシンを呼び出すためにヨンシンの家に向かう。ソッキョンの母の運転手がヨンシンの家の前にいるのを見かけたキソは、呼び出しに応じて出かけるヨンシンの腕を掴むと、首を横に振り、ヨンシンがこれ以上傷つくのを見たくない思いで彼女を引き止める。

ヨンシンを待ち合わせ場所で待つソッキョンの母の前に現れたのはキソだった。おばさんにお話があります、と切り出すキソ。

 どのおばさん?私?私はヨンシンを待ってるんだけど。

 ヨンシンさんは来ません。私が行くなと言いました。
 今後、お宅の息子さんは、ポムのママとポムとおじいさんに近づくことはできません。
 自責の念があるにせよ、俺が止めます。ですからご心配なさらないで下さい。

 え?そ、それは、つまり...つまり...そちらがもしかして、ヨンシンと、
 うちのヨンシンとそういう...お、お母様はご存知なの?会長でいらっしゃるでしょう?
 
 答える理由はないと思います。

 息子を持つ母として心配なのよ。お母様が知ったら、会社の屋上から飛び降りるかも
 しれないでしょう?なんてことなの...私たちのような家柄の足元にも及ばない子なのに、
 お宅は男前で、その上お医者様なんでしょう?何か不足があるの?

 ヨンシンさんは不足ではありません。ヨンシンさんは僕よりずっと豊かで、
 とてもしっかりした、立派な方です。

 ああ、どうかしてるわ。狂ってる...どうかしたのよ...。

キソの毅然とした態度に圧倒され、ソッキョンの母は首をかしげながらその場を後にする。

キソの帰りを心配して待つヨンシンに、キソから“一杯やりましょう”と電話が入る。眠っている祖父とポムを起こさないよう外へ出たヨンシンは、待ち合わせ場所ですでにビールを何本も開けているキソを見て唖然としながら、キソの隣に腰掛ける。

 怒っていらっしゃったでしょう?
 怖かったんです...。
 私、世界でヨンジュのおばあちゃんが一番、怖いの!
 幽霊より、ドラキュラよりも、ねずみよりも。
 (黙っているキソをよそに、話を続けるヨンシン)
 ...どうして、戻ってきたんですか?どうしてまた戻ってきたの?
 そのままソウルにいれば、嫌な思いをしなくていいのに。
 (ここにいたら)腹が立って、滅入るのに。
 私ね、おじさんには申し訳なさと恥ずかしさでいっぱいなの、分かります?
 ソウルへ、帰ってください。
 またここにいらっしゃったら、傷つくだけですよ。
 行ってよ。私たちのことは心配しないで。何とか生きていきますから。
 ソランお姉さんやオ先生、結構味方がいます。
 帰って。お願いだから、帰ってください。
 他人を、何の関係もない私たちのために苦しめるのは、本当に嫌なの。
 ただ、何もしてあげられず、してもらうばかりなのは...そんなの死ぬより嫌だわ。
 (ヨンシン、キソを見つめ、ふっと微笑んでキソの頬に手を伸ばす)
 こんなに情が深くて、優しすぎて、この厳しい世の中を渡っていける?
 おじさんも困った人ね。

じっと黙ってヨンシンの話を聞いていたキソが、ヨンシンを引き寄せる。