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고맙습니다 韓国ドラマ「ありがとうございます」ストーリー  第14話

第14話



ナ ハンテ ポミラン ポミ オンマガ  ムォニャゴ ムロッスムニッカ    キジョギヨ
나한테 봄이란 봄의 엄마가 뭐냐고 물었습니까?  기적이요

「 俺にとって、ポムとポムのママが何かと聞きましたね? 奇跡です」
 

 

 

 


 


キソの祈りが届いたかのように、ヨンシンは翌朝意識を回復すると、キソの姿を探すがそばにいたのはソッキョンだった。夜通しヨンシンに付き添っていたソッキョンは、ヨンシンへの愛しさがこみ上げ思わずヨンシンにキスしてしまう。診療所に戻ったキソはそんな二人の様子を目の当たりにしてしまうが、ヨンシンが意識を取り戻したことを知り、安心する。

島では十分な治療が受けられないため、ヨンシンは救急車でソウルへと移送されることになる。救急車に乗ろうとするソッキョンを遮り、キソがヨンシンに付き添って救急車に乗り、ソッキョンの目の前で扉を閉ざす。眠っていたヨンシンは、キソのかい手の温もりで目を覚まし、安心したようにまた目を閉じる。走行中の車の揺れで状態が良くないヨンシンは呼吸困難を起こしてしまう。そんなヨンシンの手を握り締めながら大声で呼びかけるキソ。

−息を吸って、さぁ、こうだ。息もまともに出来ないのか!三つの子でも出来るぞ!ポムだってできるんだ!息だけすればいい!息をしてくれ!ポムのママ!!

ソッキョンは土や雨で汚れたまま寝付いたポムを見つめながら胸が締め付けられる。ヨンシンの祖父とポムを家に連れ帰ったソッキョンは、ポムを布団に寝かせると、エイズの子を連れてくるなと騒ぎ立てる母親の腕をつかみバスルームへと連れて行く。

−エイズの子じゃない、母さんの孫娘だよ。俺の娘で母さんの孫娘なんだよ、ポムは。ご存知だったでしょう?ヨンシンがポムを宿したときから母さんも俺も今までずっと、一時も忘れることなく分かっていた事実のはずです。

−おかしくなったのかい?何を...

−ヨンシンは本土で手術を受けるんだ。俺も行くところです、これから。ポムとおじいさんの世話をしてください、お母さん。ポムが起きたらご飯を食べさせ、お風呂にも...

−じょ、冗談じゃないよ、そんなこと何で私が?何で?エイズにかかった...

−エイズにかかった子ではなく、俺の娘だといったでしょう!お母さんの孫娘ですよ!僕達は、家族なんです。行ってきます...。

−嫌だね!出来ないよ!何が家族なもんか。何で私が?何でだよ?嫌だ、出来ないね!知らないよ、知らないって!ヨンシンが違うって言ったのに、何で私が!

ソッキョンの言葉を素直に受け入れられないソッキョンの母だったが、ポムを前にすると表情が和らぎ、かいがいしく世話を始めるのだった。


その頃、本土の病院で手術を受けるヨンシンを乗せたストレッチャーに寄り添うキソは、穏やかな表情でヨンシンに語りかける。

−頑張ってくるんだ。一緒に入ろうか?簡単な手術だ。難病でもないからな...

キソの言葉に涙を流すヨンシンを乗せたストレッチャーはキソの元を離れ、手術室へと入っていく。手術室前で座り込むキソの元へ、ソッキョンが現れる。

−何かあると、そう思っていた。愛や女や家族や子供なんかじゃない、もっと重要な何かが。男が人生をかけて手にするべきものは、愛、女、家族、子供、そんなものじゃないと思ってた。どこで道を間違えたのか分からないが、10年かかっても20年かかっても、間違えたその場所からまたやり直したい。遅くなければ...

−遅かったな。ずいぶん遅すぎますね、チェ・ソッキョン主任。俺が進みすぎたんだよ。お宅が来なかった間に。道を譲るにも、身を引くにも、再び引き返すにしても、俺がずいぶん進みすぎましてね。

手術室のドアが開き、ヨンシンを担当した医師から手術は成功だったと聞きほっとする二人。

−私にとって、ポムとポムのママが何なのか、聞きましたね?
 奇跡です。つまらない俺の人生に、ある人が贈り物のようにくれた...奇跡だ。

手術を終えたヨンシンを安心させるように、キソは優しく声をかけ、そっと手を握る。

一方、眠りから覚めたポムは、魔法のコートが無いことで気落ちする。ソッキョンの母が燃やしてしまったことを知り、ソッキョンに電話をすると、思わず泣き出してしまう。ソッキョンがすぐに買っていくからと言うと、安心したように電話を切るポム。そんなポムは、お風呂に入ろうといってポムの手を取ろうとするソッキョンの母から“触らないで、エイズがうつるから...”と身を離す。ポムの様子に胸を痛めたソッキョンの母は、そんなポムが愛しくなり、ポムをお風呂に連れて行く。ソッキョンの母は、おばあちゃんは優しそうなお顔をしている、とのポムの言葉に涙があふれ出し、病気を絶対治してあげるとポムを抱きしめる。


その頃、ヨンシンに付き添い続けるキソは、ヨンシンが目を覚ますと、自分の心の内を話始める。

−おかしいな、血圧も高いし、脈も速い。正直驚いただろう?俺が手を握ってたから。無生物がどうしたんだよ。

ヨンシンの手を取るキソは、自分の手首にヨンシンの手を置く。

−俺の脈拍が十倍は速いよ。そちらより、十倍は早く脈打ってるの、感じるだろう?無生物を相手に俺は変態か...。このまま進んでみることにしたよ。譲って耐えて遠慮して損するのは、俺の分野じゃないから。おばさんが無生物だろうが机だろうが椅子だろうが知ったこっちゃ無いし、俺は、今からイ・ヨンシンさんに対して男になってもいいですか?

キソの告白に何も言えず、ただ涙を流すヨンシン。涙を拭くキソに、ゆっくりと答え始める。

−だめよ。そんなこと言わないで。私はおじさんにふさわしい女じゃないの。おじさんに似合う人は他にいるわ。世界には素敵で綺麗な女性がたくさんよ。私はだめよ、だめよ。いけないわ。いけないわ。

キソの優しさに包まれながら徐々に回復したヨンシンは、ようやく退院の日を迎え、ポムの待つ青い島へキソと一緒に戻ってくる。島でヨンシン、ポム、おじいさんと家族になりたい気持ちが固まってきたキソは、ソッキョンに身を引けと警告されるが、きっぱり“嫌だね”と断る。帰りの遅いキソを心配して待っていたヨンシンの前に戻ったキソは、ヨンシンに正直な想いを告白する。

−俺...おばさんと家族になりたいんだ。家族になりたいんだ、俺も。