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冬恋歌 あらすじ 第12話
 
 


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冬のソナタDVD BOX
韓国オリジナル・ノーカット完全版

 

私の心が...二人を同じに感じたの

내 마음... 두사람 같이 느꼈어...
ネ マウム トゥサラム カッチ  ヌッキョッソ

【あらすじ】

ユジンとの別れから、人が変わったように沈んでいるミニョンを案じたキム次長は、ミニョンを酒の席に誘い出す。バーでピアノ演奏を聞きながら、キム次長が思い立ったようにカン・ミヒの話題を出す。

−おい、お前どうして母親がカン・ミヒさんだってこと黙ってたんだ?

−それが何か?

−何かだって...おい、お前がいきなり俺の前でピアノ弾き始めた時、どれだけ驚いたか分かるか?本当に天才かも...なんて思ってたら母親がピアニストだって?横で座って聴いてたら覚えたんだろう。

−なんで私がそんな嘘をつかなきゃならないんです?本当にピアノ弾いたこともないんですって。

−ああ、もういい!こいつ...子供のころから鍵盤に触れたこともないってことか?

−本当ですよ。

−ああ...触れたことがないんじゃなくて、触れた記憶がないんだろうな。

ピアノを弾く女性をぼんやりと見つめるミニョンの表情に、徐々に暗い影が差し始める。。

−記憶がないって...?私が...過去を覚えていないって...?


一方、結婚の報告のためにサンヒョクと共に春川の家へ戻る途中、父の眠る墓地へと立ち寄ったユジンは、花が添えてあるのに気が付く。ユジンの父の墓地に花を添えたのは、カン・ミヒだった。サンヒョクの車の中でカン・ミヒの写真を見つけたユジンは、サンヒョクに彼女がイ・ミニョンの母親であることを伝える。ユジンの話を聞いてある考えが脳裏をよぎったサンヒョクは、突然車を止め、方向を変え春川へと戻ると、すぐ戻るから家にいてほしいとユジンを車から降ろし、春川第一高等学校へ向かう。サンヒョクの車を見送ったユジンは、たまたま通りかかったバスに乗り、昔チュンサンと座った場所に座り、懐かしそうに外の景色を見ていた。

学校で卒業生名簿を閲覧したサンヒョクは、少し前に誰かが同じ資料を見に来たと聞かされ、イ・ミニョンではないかと直感する。ミニョンがチュンサンである事実に直面したサンヒョクは、慌ててユジンを迎えにユジンの実家へ急ぐが、そこにユジンの姿はなかった。

その頃、名簿の住所から、カン・ジュンサンの自宅を訪ねたミニョンが、チュンサンのピアノに手を伸ばすと、そこへ母カン・ミヒが姿を見せる。

−母さん...

−ミ、ミニョン...

−母さん...母さんがここに...何をしに来たんです?ここはカン・ジュンさんの家ですよ...カン・ジュンサンを知らないと言いましたよね?確かに私にそう言ったじゃありませんか...

カン・ミヒが慌てて家を出ようとした瞬間、ミヒの写真が音を立てて倒れる。信じられない表情で母を見るミニョン。

−これは何です?これがなぜここにあるんです...なぜカン・ジュンサンの家に母さんの写真があるんですか...ここはどこです?答えてください...カン・ジュンサンは誰なんです?私は誰です?イ・ミニョンは誰です、私は誰なんです!

−ごめんね...本当にごめんね、チュンサン...

−...私が...チュンサンだと...?...私が本当に、カン・ジュンサンなんですか?

ショックを受けたチュンサンは、母を一人残して家を飛び出してしまう。

チュンサンと、そしてミニョンとの思い出の場所でもある湖のほとりを歩いていたユジンの前に、ミニョンが姿を現す。互いの姿を見つけたミニョンとユジンが、ゆっくりと近づく。

−本当に意外ですね...こんな場所でミニョンさんにお会いするとは、思いませんでした。風にあたりに来られたんですか?

無表情のまま、どこかつらそうな目をしたミニョンは、じっと黙ってユジンを見つめる。

−ミニョンさん...どうしたの?

−ユジンさん...私...変でしょう?本当に変なんです...

−何かあったんですか?ミニョンさん...

−ユジンさん...もし、もし...私が...

ミニョンの言葉に真摯に耳を傾けているユジンの後ろから、サンヒョクが声をかけ、ミニョンがユジンに伝えたいことを伝える前に、二人は別れることになってしまう。

自分がカン・ジュンサンであることを、精神科医の話からも確信したミニョンは、ふたたび春川の家へ向かうと、チュンサンの荷物へ手を伸ばす。

一方、ユジンを失いたくない一心で、ミニョンがチュンサンであることを隠し続けるサンヒョクは、意を決してチュンサンを訪ねて行く。ホテルの部屋へ向かうチュンサンを呼びとめるサンヒョク。

−カン・ジュンサン...やはりお前だったのか?お前が気づいたこと、分かっていたよ。春川の学校にカン・ジュンサンの記録を見に来た人がいたと聞いて、お前だと分かった。生きて戻っていたのに、どうしてチュンサンだったことを忘れて生きてきたんだ?あの時の事故で記憶を失ったのか?

沈黙を守ったまま窓辺から外を見つめるチュンサン。

−そうだったのか...

−望みは何です?何か望むことがあって訪ねてきたのではありませんか?

サンヒョクの方へ向き直るチュンサン。

−イ・ミニョンさん、私にとってはイ・ミニョンさんであろうがチュンサンであろうが変わりありません。あなたがチュンサンであっても、ユジンはだめです...ユジンの前に現れないで下さい。ユジンをこれ以上、苦しめないでください。

−それはどうしてです?私がチュンサンなんでしょう?カン・ジュンサン...ユジンさんがあれほど求めていた人は、カン・ジュンサンでは?

−お前にそんな資格はない!イ・ミニョンにも、カン・ジュンサンにもそんな資格はない...ユジンは過去にチュンサンを本当に好きだったかもしれないけれど、お前はユジンを利用しただけだ...お前がそう言ったんだ、俺が嫌いだから、ユジンを利用したと、お前がそう言ったんだ...

−思い出せません...カン・ジュンサンがそう言ったんですか?覚えていません...私は...覚えていません...私がユジンさんを利用したと?

目に涙を浮かべるチュンサンの前に跪くサンヒョク。

−このまま放っておいてください。お願いですからユジンをこれ以上苦しめないで下さい...この10年間で十分でしょう...この10年間、ユジンの心を苦しめたことで十分でしょう...お願いです、どうぞユジンには黙っていてください...

その頃、ユジンは友人のチンスクに、正直な気持ちを打ち明けていた。

−サンヒョクに聞かれたの、イ・ミニョンさんのどこが好きかって...答えられなかったよ。それをどうやって言葉で説明できるの?チュンサンを見ていると、私の全てが彼に染まる感じ、そんな感じがした。私の心が私の心臓の鼓動が全てチュンサン一人のために動いてる感じ、ああ、これが愛なんだ...これが運命なんだって思ったわ。でもチュンサンが死んでしまってからは、もう感じることはないと思っていたけれど、イ・ミニョンさんに会って、ある瞬間また...そうなったの。顔が似ているからじゃないの、そんなんじゃないの...頭で考えるのとは別に、心臓がドキドキする感じ、チュンサンと一緒にいたときのように胸が高鳴る感じを、ミニョンさんがまた感じさせてくれたわ。どうしてかしら...ミニョンさんとチュンサンは明らかに別の人なのに、私の心は二人を同じように感じたの。変な話だけれど、私の心の中のチュンサンは、イ・ミニョンさんと同じ人だったようなの...。


サンヒョクの言葉が信じられないチュンサンは、チェリンを訪ね、ユジンとサンヒョクを祝う友人たちが集まる席に同席したいと申し出る。ヨングクとチンスクに質問を始めるチュンサン。

−皆さん、放送部だったんでしょう?チェリン、チンスクさん、ヨングクさん、今日の主人公サンヒョクサン、ユジンさん...ああ、そしてもう一人いたと聞きましたけど?名前はなんて言ったっけ...ああ、カン・ジュンサン、カン・ジュンサンだ。その友達ともこんなふうに仲良くしていたの?

黙りこむチンスクらを前に苦笑するチュンサン。

−特別親しくもなかったみたいですね...

そこへサンヒョクが姿を見せるが、構わず話を続けるチュンサン。

−そのカン・ジュンサンという人とサンヒョクさんとの仲はどうだったのか気になりますね。

たまりかねたチェリンがチュンサンの言葉をさえぎる。

−やめてよ、ミニョンさん。

−昔の話だろう...サンヒョクさんと喧嘩したことはなかったの?

ヨングクが、亡くなった人の話を軽くするのはやめましょうと言いだす。

−死んだ人だって?...その人が死んだのは確実なの?おかしいでしょう、聞いてみれば葬儀に行った人は一人もいないというのに、本当に死んだかどうかどうやって確かめるんです?

−やめてください、ミニョンさん。

サンヒョクを睨むと、話を続けるミニョン。

−もしかしてカン・ジュンサンが生きているかもと、一度も考えたこともないんですか?方法はいくらでもあるでしょう。記憶喪失になったり、たとえば名前などを変えたり...たとえば、イ・ミニョンと名前を変えたり...私がカン・ジュンサンではないかと一度も思ったことは?

ずっと黙って聞いていたチンスクが、そっと声に出す。

−...もしかして、チュンサンなの?

−...カン・ジュンサンが生きて戻ってきたら、大変なことになりそうな雰囲気ですね。でもそんなはずはないでしょう、残念ながらイ・ミニョンです...お先に失礼。

明らかに様子がおかしいミニョンを、チェリンが急いで追っていくが、すでにエレベーターに乗ってしまった後だった。カフェを出たチュンサンの前に、遅れてきたユジンが姿を見せる。足早にユジンに近づいたチュンサンが、ユジンの腕を掴む。

−私と話をしましょう...

−ミニョンさん、どうしたの?この手を離して話しましょう。どうしたの?

何も言いだせないチュンサンに、ユジンは友達が待っているからとチュンサンの前から離れようとする。そんなユジンの腕を無理に掴むチュンサン。

−本当にどうしたんですか?ミニョンさんらしくもないわ、どうしたの?

−私らしいとは?...イ・ミニョンらしいって何ですか?私は誰ですか?言ってください、ユジンさん...私は誰です?....ユジンさん...私は...チュンサンです...