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韓国ドラマ 魔王

あらすじ 第
13話


僕の名前はスンハです

내 이름은 승하예요.
ネ イン      スンハエヨ
 

 



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【ソン記者、搬送先の病院にて手術中】

オスは事件の背後で操る人物を知るソン・ジュンピョ記者を守りきれなかったことで、苦しみが一層増していく。依然手術の続くソン記者を病院に残し、 車に戻るオスは、ソン記者の所持品の中から赤い封筒を発見する。中を確認すると、そこには1枚のタロットカードが入れられていた。オスは、父のカン・ドンヒョンがこの事件に関わっていることを疑い、 手がかりを掴むためにソン記者との約束の場所へと向かう。その頃、ソクジンとキョン社長は、約束の場所でソン記者を待っていた。 
 

【スンハ、河沿いに一人佇む】

オ・スンハこそがチョン・テソンだと確信したソン記者が事故直後にスンハに手渡してしまった老人の証言が録音された録音機を受け取ったオ・スンハは、 全く動揺することなく、いつもの冷淡な表情のまま、録音機を河へと投げ捨てる。
 

【オス、約束場所へ】

運転中のオスの手元のソン・ジュンピョ記者の携帯電話が鳴り、記者の携帯電話を代わりに受けたオス。電話の相手がソクジンだったことに怒りを隠すことができず、ただ黙って電話を切り、さらに車を走らせる。

ソン記者を待つソクジンらの前に現れたのは、カン・オスだった。現れるはずのない友人のカン・オス が突然姿を見せたことに驚きを隠せないソクジンは、オスにソン記者の事故について知らされ、動揺する。オスはソン記者の交通事故について、父やソクジンらに猜疑心を抱き、ソクジンを問い詰め続ける。 事情を全く知らずにいたソクジンは、オスの態度に苛立ちを見せる。

お前まさか....その交通事故は俺たちが 意図的に仕組んだものだと言うのか?

運転手は現場にいた。

それなら何が問題なんだ?

ソン・ジュンピョが誰かに脅迫され、追われていた可能性がある。

俺たちは何もしていない。それに俺は何も知らないんだよ。....知っていたとしても、話すことはできない。

俺は今、友達としてじゃなく、刑事として聞いているんだ。

俺もお前の友達である前に、人権を保護される権利のある市民だ。俺に対して尋問する理由もないし、あるとすれば令状を持ってこい! 

何だって?

お前が俺を犯人扱いするのは非常に不愉快で我慢ならない。

そんなふうに感じさせたのなら謝る。正式な手続きを取ってまた訪ねるから。

ソン記者の事故は本当に俺も知らないことなんだ。それに俺が何故ここにいるのかは、お前も見当がつくだろう?

オスは友人であるソクジンとの間に出来てしまった大きな隔たりを感じ、悲痛な表情でソクジンに背を向け、その場を後にする。


【警察署内 ファン・デピル事情聴衆】

警察署内では、ソン記者を撥ねてしまった運転手、ファン・デピルの取調が行われていた。ファン・デピルはソン・ジュンピョが急に飛び出してきたことで事故は避け切れなかったと主張し、事故現場に居た怪しい3人の男たちの存在についても証言する。ソン記者の容態を心配するファン・デピルだったが、ソン記者は事故の際、頭部を強打し、依然脳出血で危険な状態だった。

取調後、パン班長はオスに対し、何故ソン記者との約束について事前に知らせなかったかと腹を立てる。真犯人の正体を教える代わりに一人で来るようにと いうソン記者の指示通りに動いたとのオスの説明に、班長はオスの父親が関与したと考えたためではないかと率直に意見をぶつける。

万が一ソン・ジュンピョがキョンに会うつもりなら阻止しようと考えました。それでも何より真犯人を突き止めることが先だと判断しました。

お前の判断がそうであったとしても、俺たちに事前に知らせるべきだった。事前に知らせていたならば、ソン・ジュンピョの事故も防げたかもしれないということだ!

その場に居たミンジェがオスを庇うが、オスの取った勝手な行動に怒りを抑えきれないパン班長は、推測より証拠が必要であると主張し、ライターの指紋鑑定や目撃者情報の収集、ソン記者の足取りと携帯電話の通話記録を調べろと厳しく部下をたしなめる。さらにオスに対し、キョン・ジョンチョルを含む被疑者との接触を禁止すると言い渡す。


【オ・スンハ弁護士事務所】 

ソン記者の事故を知ったクァンドゥは、心が重くなるのを感じながら、状況をオ・スンハに報告する。ソン記者が真犯人を知っていたのなら、真犯人が誰かを聞くことのできなかったオスもすぐに分かるだろうと答えるスンハに、クァンドゥは、自分も調べるつもりだとの決意を伝える。

事務長が?

こんなことをする人間に必ず会って、止めなければなりません。もうすでに多くの人が死にました。

その人を止められると思いますか?

そうできると信じたいです。彼もまた血が通い 、呼吸をする人間でしょうから。

しかし人間にとって人間ほど恐ろしい存在はありません 。

それでもその人物を探すつもりです。これ以上の犠牲を防ぐ責任は私にもありますから。
 

【カン・ドンヒョン、長男ヒスと】

カン・ヒスは父にソン記者の事故について知らされると、父が自分ではなく、秘書にだけ話して全てを進めたことに不快感を示すが、父のカン議員は、ホテルの社長でもある自分の息子の手をわずらわせる考えはなかったと 憮然とした表情で話す。その場にオスが現れ、事件について関わりあるはずの父親を問い詰め続ける。カン・ドンヒョンは、オスの推測を否定すると、ソン記者を脅迫したことはなく、むしろ自分が脅迫されたと言い、断固として事件との関係を否定する。


【オス 警察署内】 

カン・オスらは捜査を進めるうち、ソン記者がオーストラリア行きの飛行機のチケットを予約していたことや、ファン・デピルの携帯電話に公衆電話から頻繁に電話がかかってきていたことを突き止める。通話記録を見ながら地図を広げるオスは、ファン・デピルの携帯に着信のあった公衆電話の位置を追い、息を呑む。まるでソン記者の足取りを追うように転々と移動している発信先の最後は、事故現場近くの公衆電話だった。

交通事故は偶然じゃない...。


【オ・スンハ チョ・ドンソプ公判】

弁護士オ・スンハは、チョ・ドンソプの事件について被告人に殺害の意図はなく、傷害の意思すらなかったと判断し、堂々と無罪を主張する。
 

【オス ファン・デピル事情聴衆】 

事故の3時間前からファン・デピルの携帯に頻繁にかかってき た公衆電話からの連絡について問い詰めると、ファン・デピルはその電話は全て間違い電話だったと話す。到底理解できないファン・デピルの証言に、オスらはこの事件の背後の人物への糸口を模索するが、ファン・デピルの証言も、確実な証拠も掴むことができない。
 

【オス、ヨンチョルの元へ】

ーお前がどこまで関わっているのか知らないが、こんなのは正しいやり方じゃない。

ー本当に笑えるな。他でもないお前が、どうしてそんなことを言えるんだ?

自分の罪を受け入れ、ヨンチョルに心から謝罪するオス。それでもヨンチョルはオスを嘲笑し続ける。

ー何の罪も受けず刑事にもなって...笑えるよ。

ーテフンが望んでいるのはこんなことじゃない。俺を憎むあまり、お前が苦しむのをテフンは望んでいない。

ーやっぱりお前は利己的だな。自分さえ良ければいいんだ。

頑ななヨンチョルの態度が、オスの心をますます重くする。


【 スンギ、ヒスの妻ナヒの元へ】

なんとしてもカジノの事業に関わりたいスンギは、ナヒを呼び出すと、ソクジンとの関係を持ち出しナヒをも脅すかような態度を取る。スンギからの接触で精神的に追い詰められたナヒは、ソクジンに、二人の関係を終わりにしたいと連絡する。 怯えたナヒの様子に、ナヒを脅したスンギに腹を立てたソクジン。帰宅するや否やスンギに掴みかかると、ナヒに近づいたら許さないとスンギに手を上げるソクジンは、思わず凶器を手にしてしまう 。我に返りその手を止めると、ソクジンはスンギに背を向け部屋を出て行く。ソクジンとスンギの二人は、険悪な雰囲気から抜け出すことができない ほどの暗闇に入り込んでいた。
 

【ヘインの図書館】

ヘインからの連絡を受けたオスは、ヘインの図書館を訪ねると、ヘインが最近見た残像から明らかになったことを聞かされる。ソン記者がUSBメモリーを誰かに送ったようであること、小さな店が見えたこと、その店の外で老人が何かを話していたが、何を話していたかは分からないことを 聞いたオスは、まずはUSBメモリーが発想されたコンビニエンスストアーを調べるところから始める、とヘインに話す。オ・スンハに届いたカードが見えたことやソン記者が誰かと話していることも見てしまったヘインの脳裏に は、一つだけ印象に残る言葉があった。

「チョン・テソンはすでに死んだ人間

 この言葉にオスは眉をひそめる。二人の前に、ヘインと夕食の約束をしていたスンハが現れ ると、オスは捜査に戻っていく。


【スンハ、ヘインの図書館へ】

私とご飯を一緒に食べないっていったのに、食べることになりましたね。

今日はヘインさんではなくお母様のご招待ですし。それとソラのことでお礼もしたいので。

私に何か怒っていることがあるんですか?

いいえ。

ーそれならどうして、私と食べるのが嫌なんですか?

ー嫌なのではなく、ただ一緒に食べないと言ったんです。


【警察署 オス】

オスらは弁護士オ・スンハの姉、オ・スンヒ宛にソン記者からUSBメモリーが送られていたこと、そしてファン・デピルを過去に陥れるような記事を書いた記者がまさにソン・ジュンピョだったことを割り出す。


【スンハ ヘインの家】  

ヘインの母の招待を受け、ヘインの家に食事に来たスンハは、贈り物のオルゴールをヘインの母へと手渡す。そんなスンハの表情をヘインは幸せそうに見つめていた。3人は、ヘインの母が作ったチャプチェを食べながら楽しいひと時を過ごす。そんな中、 美味しく温かいチャプチェを口にしたスンハは、亡くなった母と兄との幸せだった日の記憶が胸をよぎり、切なさがこみ上げてくる。悲しみをこらえきれず、部屋を飛び出し外へ出ると、こらえていた涙がスンハの頬を 伝う。

スンハの様子を心配したヘインが外に出ると、何かを胸の中に押し込めて苦しむようなスンハの痛々しい後姿に胸が痛み、ヘインはそっとスンハの背中に手を伸ばす...。