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韓国ドラマ 魔王

あらすじ 第
15話


今度は あなた方が選択する番だ

이젠 당신들이 선택할 차례야

イジェン タンシンドゥリ ソンタッカル チャレヤ
 

 



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【オス ファン・デピル宅〜警察署】

証拠を探すため焦ったオスはファン・デピルの家に無断で侵入する。ところが出かけたはずのファン・デピルに背後から頭部を殴られたオスは現場で気を失う。意識を失う間もテフンの事件の夢にうなされるオスは、しばらくすると警察署内のベッドで目を覚ます。オスはファン・デピルに人権侵害で告訴され、懲戒委員会にかけられることになってしまう。 


【ヘインとスンハ スゴンの農場】

ヘインとスンハは少女ソラをスンハの兄のような存在であるファン・スゴンの農場へと連れて行く。2人はオスの置かれている状況とは対照的に、ゆったりした午後を過ごしていた。ヘインは、ソラとハヌルと一緒に子供のように遊ぶスンハの優しそうな表情を見つめながら、スンハの心に秘めたあたたかさを感じる。そんなヘインの表情に、スンハを本当の弟のように大切に感じているスゴンは、安心したように微笑み。ヘインはスゴンとの会話の中から、スゴンとスンハは実の兄弟ではないことを知る。今までスンハが友達を連れてきたこともなく、まして女性は初めてとヘインに話すスゴン。スンハに出会って人生を救われたと、当時を思い出して懐かしそうにへインに話す。

−スンハをよろしくお願いします。いつも大丈夫だって言うけれど、会うたび寂しそうで心配だったんです。こうしてヘインさんに会って安心しました。


【警察署】

警察署では、オスを人権侵害で訴えると警察署に乗り込んできたファン・デピルにパンチーム長が謝罪し、告訴は取り下げて欲しい、と懇願していた。ところがファン・デピルの怒りは収まらず、謝罪は受け入れてはもらえない。そんな二人の前に意識を取り戻したオスが現れ、あなたは利用された、あなたの手紙にあった手紙の送り主に利用されたとファン・デピルに向かってまくし立てる。オスの態度にさらに苛立ったファン・デピルは捜査課の部屋を出るが、そんなファン・デピルをオスがチーム長の制止も聞かずに追いかける。驚いた様子のファン・デピルに、オスはこの事件の背後にいる人物にこれ以上操られないで欲しい一心で訴え続ける。

−あなたの恨みを殺人に利用したもので、あなたがやったことは罪なんです!ソン記者が死ねば恨みは晴らせると思いますか?今からでも真実を話してください! 

−不法侵入では足りず濡れ衣まで着せるつもりか?どうかしてる 

オスはさらに、ファン・デピルが故意にオスが部屋へ入るようポストに鍵を入れたのではないかと憶測を伝えると、横で見ていたチーム長が思わずオスの頬に手を上げる。チーム長の謝罪を受け、警察署を後にしたファン・デピルは、オスの必死の訴えかけに、心が揺れ始める。


【ヘインとスンハ スゴンの農場】

ヘインの姿が見えずに山道に探しに出たスンハは、熱心に土に何かを植えているヘインを見つける。

−図書館にあった水仙の球根です。

−それを持ってきたんですか?

−鉢の中では窮屈そうでここなら来年の春までのびのびと過ごせそうです。夏と冬を無事に過ごして、来年の春にはまた綺麗な花を咲かせるでしょう。

−来年の春

−来年の春には、ソラもハヌルも大きくなっているでしょうね。

−そうでしょうね。

−これでよし。この水仙、カン刑事がプレゼントしてくれたんです。

−カン・オス刑事が?

−はい、あの方はぶっきらぼうに見えますが、内面は温かい方なんですよ。こうしてみるとカン刑事さんと弁護士さんはお互い似ているところが多いですね。初めは全く違うタイプかと思いましたが、時間が経つにつれてお二方が良く似ているな、と感じてきます。

−どうしてです?

−何というか、お二人とも考えていることを言葉にするのが苦手で、見かけより温かくて弱くて、私が思うに、きっとお二人は良い友達になりますよ。

水仙を植えたヘインと、彼女を迎えにきたスンハがスゴンの農場に戻る途中、雨が降り出し、二人は近くで雨宿りをする。スンハはふと、ヘインとの雨宿りの記憶を思い出し、ヘインの横顔を見つめていた。

 【警察署】

 パンチーム長は、上司にオスが寝る間も惜しんで捜査に当たってきたことを伝え、オスを擁護し、懲戒委員会に持ち込むのは勘弁して欲しいと訴えるが、いずれにせよ処分は逃れられないとの返答に意気消沈する。そんなチーム長の前にオスが現れる。

−申し訳ありません

−痛かったか?殴ったこと、悪かった。

−いいえ、僕のせいでチーム長だけでなく、同僚にまで迷惑をかけて申し訳ありません。

オスの真意を知るチーム長は、オスを責めることもせず、傷ついたオスを優しく見守る。


【オス、クァンドゥの元へ】

オスは、テフンの弟の事故に疑問を感じ、当時の事情を知るクァンドゥに会いに行く。事故の際、テフンの弟が誰かと一緒ではなかったかとクァンドゥに尋ね、また、亡くなったのは、テフンの弟ではなく、別人ではないかとの推測も伝える。ソン記者の言葉などから、チョン・テフンではなく、チョン・テソンが生きているのではと続けるオスに、それだけは断定するのは難しいと答えるクァンドゥ。オスは確信したように一緒にいた人間が犯人だと言い、テソンと同年代の人間を調べると伝える。

オスは自分の記憶の中にいるチョン・テソンを思っていた。当時、謝罪に行こうとテフンの家を訪れたオスは、テソンが母に寄り添い、寂しそうに家に戻るのを遠巻きに見つめていたが、どうしても謝罪することができなかったあの日の自分も...。


【カン・ドンヒョン、キョン社長との電話】

カン・ドンヒョンと連絡を取り合うキョン社長は、事故にあったソン・ジュンピョ記者が、事故の前、公衆電話で通話した相手が弁護士のオ・スンハであるという事実を掴み、オ・スンハが自分のかつての知り合いだったことを確信する。カン・ドンヒョンはソン記者とつながりがあったであろうオ・スンハについて、全てのことを調べるようキョン社長に指示を出す。

【ファン・デピルを訪ねるオス】

再び自分を訪ねてきたオスの顔を見たファン・デピルは、話すことはない、とオスに心を閉ざす。

−少しだけ待ってください。

−何の話です。

−私が無断で侵入したのは私の過ちでした。でも今は刑事を辞めることはできません。

−そんな話なら聞きたくもありません。

−今起こっている事件は、全部僕のせいで起こったことです。ソン記者が事故にあったのも、全て僕のせいです。たくさんの方が僕のせいで被害者になり、僕のせいで加害者になっています。だから何があっても僕には事件を解決し、何があっても犯人を止める義務があるんです。その後でどんな処罰を受けてもかまいません。どうか告訴を延期してください。お願いします。

神妙な面持ちでオスの話を聞くファン・デピルは、徐々にオスの言葉に心を動かされ始めていた。


【ヒス、ナヒとの食事】

自分宛に届いた差出人不明の宅配に入れられていたナヒとソクジンの写真から二人の関係を知ったヒスだが、ナヒには何も知らない態度のまま、新しい気持ちで向き合おうと伝え、指輪を贈る。ナヒはヒスの思いやり深い言葉に気持ちを引き締めていると、ちょうどソクジンからの電話が鳴るが、ナヒは電話を取ることができない。その夜、ソクジンに会いに出たナヒは、本当に二人の関係を終わりにしたいと涙ながらに話す。君が望むならそうしよう、とソクジンはナヒの願いを受け入れる。

その頃スンギは母の屋台を訪ねていた。母から、ソクジンから大金を受け取ったことを聞かされ、スンギは逆上する。ソクジンが帰宅するや否や、ソクジンに怒りをぶつけるスンギだったが、全てはヒスの計らいだったこと、そしてもうやめにして欲しいと穏やかにソクジンが答える。ところがスンギはソクジンの提案を受け入れず、さらに苛立ちを募らせる。

【オス、恩師モ・イノと】

一方、オスは警察署の近くに訪ねてきたかつての教師モ・イノから思いがけない話を聞くことになる。教え子の話から、テフンの弟テソンを事故後に見かけたと聞いたイノは、疑問を感じてオスを訪ねたのだった。


【スンハ、カン・ドンヒョンからの呼び出しで料亭へ】

−料理は私が注文しておきましたがお口に合うかな?

−議員の選択された料理なら、私の口にも合うはずでしょう。

−見事な返答、とても気に入ったよ。ご両親は心強いだろう、君のような立派な息子がいるのだから。

−議員にもカン刑事のような立派なご子息がいらっしゃるではありませんか

長い間憎しみを抱き続けてきたカン議員を前にしたスンハは、冷静さを装いながらも何気ない会話の中に棘を含めてしまう。カン議員から、かつての恩師クォン弁護士殺害事件で容疑者を弁護することについて異論を述べるが、スンハは弁護人として当たり前のことといつもの調子で淡々と切り返す。ソン記者からの電話について、自ら切り出すスンハは、その電話を取ることができなかったと伝える。


【オス、ヨンチョルの会社を訪ねる】

−ヨンチョル。

−ま、また何か用か?

−本当に止められないのか?ファン・デピルに公衆電話から電話をしたのはお前だと分かってる。

−おかしなこと言うな。

−それと現場にいたもう一人の人物はテフンの弟のチョン・テソンだろう?チョン・テソンは生きている。そしてお前はその人物が誰なのかを知っている

−話にもならないことを言うな。

−俺がどうしたらいい?俺が憎くて、俺が駄目になる姿を見たいなら他の方法を選んでくれ。 

−お、お前は、自分のどこが悪いのかも分からない奴だな…。 

事務所を出ようとするヨンチョルを呼び止めるようにオスが続ける。

−今のお前はどうなんだ?
俺が憎いために他人を利用し、自分自身を犠牲にするのは正しいと思うのか?チョン・テソンに伝えろ。俺はお前の気が済むまで、地獄の果てまでついていくと。それで許されるのならだが、他人を犠牲にするのはもうやめにしろと。そう伝えてくれ。

−死んだ人間に伝えるだって?

ヨンチョルに背を向け、その場を出ようとしたオスが立ち止まる。

−ごめんな、ヨンチョル。本当にすまない

ヨンチョルの方に振り返り、オスが続ける。

−お前にはあまりにも申し訳なくて、「ごめん」と簡単に口にすることすらできなかった。

痛々しい表情で俯き、オスはヨンチョルの事務所を後にする。一人きりで夜空を見上げるオスの携帯電話にヘインからの電話が入る。

 
【ヒス、ソクジンとスンギの件で相談】

ヒスは、チェジュドへ1泊の出張予定があることをソクジンに伝え、その後スンギの話題を持ち出す。スンギがまるで弱みでも握ったかのように脅迫してきたこと、父親の選挙が近いことをソクジンに話したヒスは、これ以上スンギに煩わされたくないと続ける。

−どうされるおつもりですか?

−それはナ秘書にまかせる。金ではなく、別の方法で

−どういう意味でしょうか?

−何も残らないように始末しろ。人でも金でも必要なものは用意する。

上司であるヒスの言葉に、かつては仲の良い友だったスンギの危機を感じて動揺するソクジンだったが、スンギの態度は相変わらずで、1週間以内にカジノの件が決まらなければナヒとのことをカン議員に話すと逆にソクジンを脅迫し続ける。


【オ・スンハ事務所、スンハとクァンドゥ】

−どう考えても、テフンの弟は生きているようです。

−死んだ人がどうして生きているんです?

−カン刑事の話では、交通事故で死んだようにチョン・テソンが偽装したのだと

−カン刑事が?

−それが事実なら、この事件の背後にいる人物はチョン・テソンということに。

徐々に核心に近づいてくるオスの動向に、まるで待っていたかのような微笑を浮かべるスンハだった。

【オス、ヘインの家の前】

ヘインに会い、久しぶりに笑顔を見せるオスだったが、そのやつれた様子にヘインが心を痛める。ヘインは残像で見たUSBメモリーが、オスから預かっているものとは違うものだったことをオスに話すが、オスは他のメモリーはないとスンハに言われたことを思い出し、つじつまの合わない現実に眉をひそめる。 

一人になったオスは、夜風に吹かれながら、犯人は誰なのか、思いをめぐらせる。

−オ・スンヒ、ソン・ジュンピョ、オ・スンハ
 チョン・テソン、オ・スンハ、チョン・テソン!!