トンウに命を救われ、意識を取り戻したパク・チャンジュは、自らの野望とソッキョンの願いを受け入れるかどうかの狭間で心が揺らぎ、当日の状況について黙秘し続ける。
一方失意のへギョンは悲しみを紛らわすかのようにホテルのマネージャーの仕事に戻り、熱心に仕事に打ち込む。その様子を見たソッキョンはヘギョンが身に着けるはずだったウェディングドレスを手に取り、ヘギョンの元へ向かうと、彼女の目の前でドレスを破いてしまう。ヘギョンは成すすべもなく、ただソッキョンの言うとおりに、彼女の前に跪き、許しを請い、トンウを助けて欲しいと訴えるのだった。
パク・チャンジュの黙秘によりトンウへのスパイ容疑の疑いは晴れることはなく、イ・スンマン博士はとうとうトンウに“ソッキョンと結婚するのか、軍法裁判を選ぶのか”と最後の通告をする。
南朝鮮入りしているムン・ドンギ、オ・チョルヒョンらの元でデモ活動の準備をしていたへギョンの妹ヨンギョンらが、西北青年会の者たちに突然取り囲まれ、乱闘となる。学生達が襲われる様子をヨンギョンがムン・ドンギらに報告に向かい、オ・チョルヒョンが現場に向かう。その様子に気がついたパク・ソンジュら警察たちはチョルヒョンたちの後を追う。
ウェディングドレスを涙を流しながら縫い直していたヘギョンの元へヨンギョンが戻ってくるが、ヨンギョンの様子がおかしいことにヘギョンが気づく。こうしてヨンギョンとヘギョンは警察に追われているオ・チョルヒョンを北へ越境を手助けすることになる。チョルヒョンにウニョクへの手紙を託すヘギョンは、自分の身が危険に晒されることも覚悟していた。
トンウは警察の監視下、自宅に戻ることを許可される。父にソッキョンとの結婚を強いられるトンウだが、一切聞く耳を持とうとしない。1人アメリカに行くことを決意したトンウに対し、チェ秘書官は「民主主義の種を蒔くという野心はどこへ行った?1人の女性の為に全てを諦めるのか」と声を荒げて反論する。
「民主主義を実現させたいという夢と、1人の女性に誠実でありたいという心の重さは変わらない。自分をあざむいてまで、夢を掴みたくはない」
トンウは一番大切な人の為に、全てを捨てる決意を固めていた。
トンウを何としてでも助けたいソッキョンはパク・チャンジュに腹を立て、自分に特別な想いを寄せているチャンジュに、友達で満足できないのなら、二度と目の前に現れないでと冷たく言い放つ。苦悩した末、チャンジュはその後言われたとおりの証言をするのだった。
半島ホテルのトンウの事務室の荷物が運び出され、空になった客室に呆然と立ち尽くすヘギョンの元へチェ秘書官がやってくる。単独政府樹立のため、イ・スンマンにはトンウの力が必要なのに、トンウはヘギョンへの愛を封じ込めることができず、ソッキョンとも結婚せず地位も捨ててアメリカに行くことをへギョンにまくし立てるチェ秘書官。トンウが1人アメリカに行くつもりだと知ったヘギョンはトンウの元へ向かう。
へギョンを嬉しそうに見つめるトンウは「ちゃんと食べて、ちゃんと寝ていますか」と、彼女のことだけを心配していた。へギョンはウニョクのことだけでもつらいのに、トンウへの罪悪感まで生まれたら死んでしまいそうだと泣きながらトンウを引き止める。トンウは優しく微笑みながら、これは2人を好きになってしまった私の運命だ(※上の台詞参照)と話す。行かないでください、辛くてたまらない、と自分の為に涙を流すヘギョンの姿に、歳月が流れ、彼女の心の中のウニョクが薄れたら、希望を抱いてもいいかと胸の中で問うトンウだった。
北に渡ったウニョクは統一政策を模索するため、キム・グを始めとする南朝鮮の政治家たちに手紙を書き送っていた。このことが北朝鮮の政策に背く事になってしまい、連行されてしまう。しかしその場に現れたムン・ドンギにより無事開放されることに。モンヤン先生/ヨ・ウニョンやウニョクが夢見た(祖国統一の)世界は今の南北の政治的現実では妄想であるとムン・ドンギにきっぱりと告げられるウニョク。分断を阻止したいという信念を抱いて北にやってきたウニョクだがムン・ドンギに、分断の現実を受け入れなければならないと諭されることになる。しかし、へギョンからの手紙を受け取り、南北の統一を信じて、ウニョクの帰りを待つという言葉に、ウニョクはまだ統一への夢を捨てることはできなかった。
2年後の1948年、へギョンはウニョクの誕生日にご馳走を用意してウニョクの父母の元へ向かうが、ウニョクの母にもうこんなことは止めて、お前を見ているとウニョクを思い出して辛くなると追い返されてしまう。ウニョクの母はいつ戻るかもわからないウニョクを待ち続けるヘギョンが可哀想で、わざと辛くあたってへギョンが去るようにしたのだった。打ちひしがれて自宅に戻ったヘギョンの帰りを待っていたのは笑顔のトンウとヘギョンの家族たち。トンウはへギョンに正式に結婚を申し込む為にやってきたのだ。
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