Chuno stories


韓国ドラマ"推奴(チュノ)" あらすじ 第20話
 



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::: 第20話 :::

봄에는 꽃놀이도 가고,
ポメヌン コンノリド カゴ

 여름에는 물놀이, 가울에는 단풍 놀이,
 ヨルメヌン ムルノリ カウレヌン タンプンノリ

 겨울에는 금강산도 가고.
 キョウレヌン クムガンサンド カゴ

春にはお花見をして、
夏は水遊び、秋は紅葉狩り、
冬は金剛山へ行くわ!
 


世の中が変わったら何がしたいかとオッポクに問いかけられ、無邪気に答えるチョボクの言葉。
 


【月岳山(ウォラクサン)逃亡奴婢の村】 

テギルがテハとヘウォンを連れて向かった月岳山の霊峰の村にたどり着くと、その村の長であるチャッキが、彼なりの方法で手荒にテギルを歓迎する。チャッキとテギルのやりとりを黙って見守っていたテハだったが、テギルが倒されると、険しい表情でチャッキに問いかける。

テハ:初対面の挨拶がこんなものか?

チャッキ:おう、そうだ、そうだ。ところでお前...誰かなぁ?

テハ:その前にお前が名乗れ

チャッキ:ああ、態度がデカイな...。なかなか気概がありそうな奴だが...(テハの持つ刀を見て)坊や、刀の大きさで強さを競うものじゃない

テハが武将とは知らず、襲い掛かったチャッキだが、瞬く間にテハが優勢となり、テハの拳がチャッキの顔に向かった途端、テギルがその拳を止める。

テギル:俺の兄貴だ。チャッキ兄貴

テギルの言葉に拳を下ろすテハ。

テギル:おい、年を取ったな〜。昔と違って拳にキレがない

チャッキ:お前も昔ほど頑丈じゃないな

テハ:ひとつ聞こう。二人はどういう関係だ?

テギル:そりゃあ美しい関係さ。兄貴が死んだら棺おけのふたの角ごとに、俺が釘を打ってやるくらいにな

チャッキ:生まれてくるのに順序はあっても、逝くときには順序はないな

テギル:もういい。こちらに部屋でも貸してやってくれ。暖かくしてな。それと鶏なんか捕まえずに、イノシシ一匹でも捕まえてこい!

テギルの言葉に笑い声を上げるチャッキ

チャッキ:そうか、そうか...まず耳から斬らないとな

テギルに耳を斬られてしまったことを長い間恨み続けてきたチャッキは、胸元から刀を取り出す。

テギル:耳のことは、申し訳なかったな。本当は首をスパッと斬るつもりだったんだが、手元がズレて耳を斬っちまった。もう恨むなよ

チャッキ:それがなぜお前の失敗だ?刀の使い方をまともに教えられなかった俺の失敗さ

テギル:どのみち恩と恨みが複雑に絡んだ縁だ。ネチネチ言わず適当に生きようぜ。このクソくらえの世の中をな...。寒くなってきた、もう入ろう

チャッキ:なぜいつもシケた顔をしている?今も“オンニョン”だとか“オヌンニョ(ある女)”だとか、その女を捜し回っているのか?

この一言に、チャッキとテギルのやりとりを見守っていたテハとヘウォンは一瞬息を呑む。ヘウォンの心情を察したテギルが、機転を利かせて笑い飛ばす。

テギル:おい、チャッキ。どうかしたな?そんな女一人見つけていくらになる?

チャッキ:未練を抱く心は愚かなことをする。もうやめにして、兄貴のそばで暮らせ。その女は、とっくに他の男と暮らしているさ...

テギル:(短刀を取り出す)兄貴、一勝負しないか?残り一方の耳も綺麗に切ってやるぞ

チャッキ:家を出た嫁を見つけたという話より、うれしい話だな

二人がにらみ合いを始めた途端、テギルの姿を見つけたワンソンとチェ将軍の声が村に響き渡る。

ワンソン:兄貴!兄貴〜!

チェ将軍:テギル!

ワンソンとチェ将軍の声に驚き、声のする方へ視線を移したテギルは、目の前にいるワンソンとチェ将軍の姿を見た途端、手に持っていた刀を落とし、二人の方へゆっくりと歩み寄る。

生きていることを確認するように、テギルはチェ将軍の肩に手を伸ばし、頬に触れる。

ワンソン:俺にも...

涙を浮かべてテギルを見つめるワンソンの耳を思い切り引っ張るテギルは、ワンソンを力まかせに張り倒す。

テギル:この間抜け野郎!...俺がお前にじっとしてろと言ったか、言わなかったか...軽はずみな真似をせずじっとしてろと言ったか、言わなかったか!

涙を浮かべてうなずくワンソン。

テギル:忍耐が足りないから、こんなことに...この野郎...

テギルの前に立つチェ将軍。

テギル:どけ

チェ将軍:会いたかったぞ

チェ将軍に抱きしめられたテギルの瞳に、熱い涙が浮かぶ。久しぶりの再会に胸を熱くする三人を前に、チャッキはテギルを温かく受け入れることになる。笑顔を取り戻したワンソンは、ふと目線を移した先にいるソン・テハを見て驚き、声を上げる。

ワンソン:わわわ!500両!(となりにいるヘウォンを指差し)あ、あれは、あれは、人相書きの...

オンニョンを気遣い、テギルはワンソンを連れてその場を後にする。テハとヘウォンは、テギルが長い間オンニョンを捜し続けることに全力を尽くしてきたことを痛感する。

暖められた部屋に案内されたテハとヘウォンの間に、重苦しい空気が流れる。

ヘウォン:そろそろ話してくださいませんか?なぜあの方と一緒に来られたのか...

テハ:互いに誤解があり、解けました。それだけです

ヘウォンは多くを語らないテハの言葉の中に、テハの心情を悟り、その言葉を静かに受け止める。

一方、かつてテギルが助け出した奴婢の少女ウンシルも、その村で母親とともに健やかに人間らしい生活を送っていた。テギルに恩を感じているウンシルは、テギルの姿を見て嬉しそうな笑顔を浮かべる。月岳村にはウンシルの他にも、テギルに救われてやってきた多くの奴婢たちが暮らしていた。

【チョルン 部下とともに月岳山へ近づく】

テハとテギルの足跡を追ってきたチョルンは、徐々に彼らの居場所である月岳山へと近づいていく。

【チャッキ テハの部屋へ】

チャッキ:俺の家の居候だ、挨拶を受けないとな...挨拶してみろ、丁寧にな...

王孫ソッキョンを前に無礼に振舞うチャッキに、テハとヘウォンは表情を曇らせる。

テハ:そなたがチャッキという盗賊か?

チャッキ:無礼な態度には、無礼な扱いが返るぞ。“梁上の君子”といういい言葉があるだろう

ヘウォンはチャッキがソッキョンを見て幸せそうに微笑むようすを目にする。

テハ:皆盗賊か?

チャッキ:悪く言えば“盗賊”だな。もっと悪く言えば“強盗”だ。

テハ:どういうわけで世の中を離れたのだ

チャッキ:世の中など大したことはないだろう...金がなければ情もない世界で生きて、金があれば豊かに暮らせる程度だ。おい、女!子供をこっちに渡してみろ

ヘウォン:はい?

テハ:恐れ多くも...

チャッキ:子供がかわいいな〜

ヘウォン:子供が好きなんですね

ソッキョンを膝に乗せて抱いてみると、チャッキは笑い声をあげて幸せそうにソッキョンをあやし始める。その姿にヘウォンも笑顔になるが、テハは緊張したまま一言も話せない。ヘウォンに子供の名を問いかけるチャッキ。

ヘウォン:名前は....“テウォン”といいます。“太(テ)”に“遠(ウォン)”と書きます...

【テギル チェ将軍、ワンソンと食事】

三人で顔を合わせながら久しぶりの食事を取るテギルとチェ将軍とワンソン。ワンソンはなぜテギルがテハとここまで一緒に来たのかが気になるが、テギルは答えようとしない。チェ将軍もテギルに、テハの夫人がオンニョンなのかと問いかけるが、テギルは怒って“メシを食え”と話題をそらす。

チェ将軍:ソン・テハにもう関わらないようにしろ

テギル:関わるつもりはない。あいつらはここに残り、俺たちは、俺たちの道を行けばいい

ワンソン:俺たちの道なんてどこにある?推奴師のほかにどんな道が?

テギル:(チェ将軍に)なんだ、話してないのか?利川の家と土地のこと

チェ将軍:話していない。そんな余裕すらなかった

ワンソン:何だって?利川がどうした?土地が何?二人また隠し事だな?

チェ将軍:ワンソン...メシを食え

ワンソン:もう、何だよ!また俺だけ知らないのか!

騒ぎ立てるワンソンを相手にしないまま、チェ将軍とテギルはソルファを気にかける。その頃ソルファはテギルのいる月岳山へと向かっていた。

テギル:体はどうだ?早く発たないとな

チェ将軍:俺は大丈夫だが、ワンソンはろくに歩けない

テギル:いつもお前だな。怪我をして3週間たつのに、まだ治らないのか?

ワンソン:俺が獣の赤ん坊か?3週間でパッと立ち上がれって?

テギル:ワンソン、今度の祝宴では酒を飲もうと思うな。肉でもひたすら食えよ、脂身を選んでな

ワンソン:分かったよ!でもチャッキが祝宴なんて開くか?オチビが頼んだからって...

テギル:元々チャッキはな、子供の言うことは良く聞く。嫁が子供を産んで死んだからな。そんなことでもなけりゃ、夜叉みたいになってたな
 

【ソッキョンをあやすチャッキ】

次第にチャッキに慣れ始めたソッキョンが笑顔を浮かべ、声を出し始める様子に、張り詰めていたテハの心も徐々に穏やかになっていく。

チャッキ:お前がどこで何をしていた奴なのか、想像もできないが、よその家だと思ってゆっくりしろ

テハ:少し滞在したら発つ予定でいる、気を遣うな

チャッキ:出入りするときは許可を得て動け。あちこちから矢や銃弾が飛んでくるかもしれんからな

チャッキが部屋を後にすると、テハがヘウォンに問いかける。

テハ:ソッキョン様のお名前を...

ヘウォン:ナウリのお名前の“太(テ)”と、私の“遠(ウォン)”をあわせました

テハ:ソッキョン様は、桧の木の“桧(フェ)”という名前でいらっしゃいます

ヘウォン:王家のお名前は全て1字と聞きましたが、本当にそうなのですね

テハ:お名前に使われた字は、他の誰にも使えませんので、不便を減らすために1字を書きます

ヘウォン:王様のお名前がありながら、誰かに呼ばれることもないとは...誰でも呼ぶことができる民の名を、誰も覚えていてはくれないのも...同じことですね。(ソッキョンに)ソッキョン様、私の名前はヘウォンといいます。そして一時は、オンニョンと言いました...

テハ:名が何であれ、重要ではありません。ヘウォンであれ、オンニョンであれ、夫人は私の妻です...

ヘウォン:そう言っていただけて、これで本当の妻になれたようです

テハ:この先、私たちが息子を授かったら、その時は子の名を“テウォン”にしましょう

全てを受け入れ、認めてくれたテハの言葉に安堵し、微笑を浮かべるヘウォン。
 

【オッポク、チョボクと夜道を歩く】

オッポクを初めとする奴婢団は、指導者の指令により、近いうちに官庁を襲撃する計画を立てていた。決戦の日を前に士気を高める一団。オッポクはチョボクと夜道を歩きながら、チョボクに問いかける。

オッポク:世の中がひっくり返ったら、お前は何をする?

チョボク:私?働くときは働いて、遊ぶときは遊ぶ生活を一度はしてみたいの。今までずっと働くだけで、遊んだこともないもの

オッポク:何して遊ぶんだ?板とび?ぶらんこ?

チョボク:う〜ん、春にはお花見をして、夏は水遊び。秋は紅葉狩り、冬は金剛山へ行く!

オッポク:おい、女が一人で金剛山へ?危ないな

チョボク:どうして一人なの?おじさんと一緒に行けばいいでしょう?

オッポク:..お、俺がなんでお前と...

チョボク:お前と何?

オッポク:何だよ、俺と一緒に行くだなんて、俺を甘く見てるのか?

チョボク:甘く見てるんじゃないの。途中足が痛くなったらおぶってもらうんだもの

オッポク:金剛山へ行かなくてもおぶってやるよ

チョボク:そうなの?なら今もおぶってくれるの?

オッポク:お前足が痛いのか?

チョボク:うん!

オッポク:痛そうに見えないな...

チョボクをおぶうオッポク。

チョボク:おじさん、本当に望むことはないの?

オッポク:奴隷でなくなるならいい。それ以上に何をのぞむ?

チョボク:それでも、やりたいことはあるでしょう?

オッポク:いいんだ。いい世の中がきて、こうしてお前をおんぶして歩けれたらいいさ
 

【ソルファ テギルの元へ】

山を越え、危険を乗り越えテギルのいる場所へたどり着いたソルファは、遠くにテギルの姿を見つけて喜びがこみ上げる。テギルは、夫テハとソッキョンのために食事の支度をするオンニョンの姿を切ない眼差しで見つめていた。テギルの目線に気がついたオンニョンがテギルの方へ向かって歩き始めた途端、ソルファがテギルに駆け寄り、抱きしめる。テギルは自分がオンニョンの心の荷にならないよう、オンニョンを意識しながらソルファを抱きしめる。

【テハとヘウォン 食事を取りながら】

ヘウォン:ここも平穏に見えますが、不安も多いでしょうね

テハ:山賊の巣窟ですから、当然そうでしょう

ヘウォン:盗賊と聞いてはじめは心配しましたが、いい人たちに見えます

テハ:最初から道を外れていた者もいるでしょうし、どうしようもなく流れてきた者もいるでしょう

ヘウォン:いつかはここも、官軍に見つかるでしょうか

テハ:この世のどこであれ、一生隠れて生きられる場所などありません

ヘウォン:それでもどうされるおつもりですか?部下の方々もあんなことになってしまって、大業をなすのも難しいでしょうし、一生逃げ回るのも無理ではありませんか

テハ:ここで、しばらく一人で過ごすことはできますか?

ヘウォン:すぐに発たれるのですか?

テハ:そうしなければ...

ヘウォン:一緒には行けませんね...私は荷物になるだけですし

テハ:荷物になるからということではありません。危険だからです

ヘウォン:なら、私はどうすればいいのですか?待つだけでいいのでしょうか、それとも他にすべきことがありますか?

テハ:私はソッキョン様に、隠れて生きる王族になってほしくありません。意志を持ち、勇敢な人になってほしいのです

ヘウォン:ではお話してもらわなければなりません。清では、何を学ばれたのでしょう。制御された世子様はどんな考えをお持ちだったでしょう。私も知るべきではありませんか?

【テハ テギルの元へ】

テハ:話をしよう

テギル:俺たちの間柄が、話をする間柄だったか?

テハ:少し歩こう。女性たちは祝宴の準備で慌しい

人気のない場所で話し始める二人。

テハ:今日、時を見て発つ

テギル:話をするたび憎らしいことばかり言う奴だ。静かになるまで、ここにいろ...

テハ:私一人で行く。一生逃げ続けることも、隠れ続けることもできぬ。決着をつけるべきだろう

テギル:“名誉ある最後を遂げる”と言っていた奴が突然生きる気力が沸いたのか...

テハ:死は避けたり、拒否したりするものではないと学んできた。残った人を信じて死ぬことは無駄死にではないと思う。計画通りにいけば、妻とソッキョン様が平穏になるだろう...

テギル:お前らが平穏になる計画をなぜ俺に話す?何の関係もない俺になぜ

テハ:私と同じくらいそなたも、妻が平穏に暮らすのをのぞんでいるのではないのか?そなたとここの頭領とは、親しいように見える。妻とソッキョン様を頼む...。頼みを、聞いてくれると信じているぞ

テギル:(歩き出すテハに語りかける)おい!奴婢両班!なぜ殺さなかった?あの日...

テハ:私はただの一度も、我が民を殺したことはない

こうしてテハとテギルとの間には、少しずつ、着実に信頼関係が築かれていく。

第19話 あらすじ / 第21話 あらすじ

 

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